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新規保険収載検査

SARS-CoV-2 (新型コロナウイルス)抗原検出 SCCA2 インフルエンザ核酸検出 インターフェロン-λ3(IFN-λ3) SARS-CoV-2 (新型コロナウイルス)抗原検出

令和 2年 12月8日より保険適用 D012 感染症免疫学的検査(22) 区分 E1(既存)
SARS-CoV-2(新型コロナウイルス)抗原検出
SARS-CoV-2 (新型コロナウイルス)抗原検出
1)SARSコロナウイルス抗原キットRapiim SARS-CoV-2-N PRT-C2N01A
保険点数 600点
製品名 SARSコロナウイルス抗原キットRapiim SARS-CoV-2-N PRT-C2N01A
製造販売元 キヤノンメディカルシステムズ株式会社
使用目的 鼻咽頭ぬぐい液、及び鼻腔ぬぐい液中のSARS-CoV-2抗原の検出(SARS-CoV-2感染の診断の補助)
有 用 性 検体中の新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)抗原の有無を4分又は15分で判定できる。
国内臨床保存検体(輸送用培地を用いた鼻咽頭ぬぐい液)を用いた相関性試験成績(リアルタイムRT-PCR法との比較結果)は、陽性一致率54.0%(47/87)、陰性一致率100.0%(30/30)、全体一致率は65.8%であった。保存検体のうち、リアルタイムRT-PCR法陽性となった検体のウイルス量と本製品の陽性一致率は、1600コピー/テスト以上で100%(24/24)、400コピー/テスト以上で100%(38/38)、100コピー/テスト以上で93.9%(46/49)であった。また、最小検出感度は、6.64 pg/mL(組換えSARS-CoV-2抗原を使用)、203 RNAコピー/テスト(SARS-CoV-2JPN/TY/WK-521(国立感染症研究所株を使用))であった。
測定方法 抗原抗体反応により、光散乱体粒子をSARS-CoV-2抗原を介して光導波路構造のセンサ表面に結合させ、導波路内を伝搬する光の減衰をモニタすることで抗原の有無を検出する。
検 体 鼻咽頭ぬぐい液、又は鼻腔ぬぐい液
測定原理 試薬付ノズル内のフィルタに抗SARS CoV-2 モノクローナル抗体(マウス)結合散乱体粒子が固相化されている。抗原を含む試料を検査カートリッジの滴下穴に滴下する際に、試料がフィルタを通過すると、抗SARS CoV-2 モノクローナル抗体(マウス)結合散乱体粒子が溶出し、試料中の抗原と免疫複合体を形成する。
この免疫複合体を含む試料が検査カートリッジの滴下穴に滴下されると、免疫複合体を含む試料は反応槽(反応エリア)に移動する。この複合体は、反応槽のガラスチップ上の薄膜面に固定化されていた抗SARS CoV-2 モノクローナル抗体(マウス)に特異的に捕捉される。樹脂薄膜内に光を入射すると、この捕捉された免疫複合体により光の散乱が起こり、出射光が減衰する。この減衰率及び変動率積算値を測定して、試料中の抗原の有無を判定する。
説 明 本品を用いて検査を行う場合には、その時点での最新の公的ガイドライン等を参照すること。本校執筆時点では「新型コロナウイルス感染症(COIVD-19)病原体検査の指針(第3版)」及び「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き(第4.1版)」が厚生労働省より公表され、「新型コロナウイルス感染症外来診療ガイド(第2版)」が公益社団法人日本医師会より公表されている。上記指針の関連部分の概要を以下に示す。
・ 抗原定性検査は、有症状者においてウイルスの抗原を検知し、診断に導く検査である。
・ 抗原定性検査に唾液検体を用いることはできない。鼻咽頭ぬぐい液、鼻腔ぬぐい液では、発症初日から9日以内の症例では確定診断として用いることができる。一方、10日目以降で陰性の場合に、臨床像から必要に応じて核酸検出検査や抗原定量検査を行うことが推奨される。
・ 無症状者に対する抗原定性検査は、リアルタイムRT-PCR法等と比較し感度が低下する可能性があるため、確定診断として用いることは推奨されない。しかし、感染拡大地域の医療・介護施設における職員や入院患者・入所者に対して幅広く検査を実施する必要があると判断し、リアルタイムRT-PCR法等の実施が困難な場合は、抗原検査によって実施することは感染拡大防止の観点から有効であると考えられる。但し、その場合は、検査結果が陰性であった場合も標準予防策を継続する必要がある。
・ 粘度の高い検体では判定が正しくできないことがあるので注意する必要がある。
留意事項 本校執筆時点では、本品の検体処理液で処理した検体を、インフルエンザウイルスキットRapiim Flu-AB、及びRSウイルスキットRapiim RSVへ使用することはできない。また、インフルエンザウイルスキットRapiim Flu-AB、及びRSウイルスキットRapiim RSVの検体処理液で処理した検体を、本品へ使用することはできない。
本品の保険算定基準については、厚生労働省の発行する最新の事務連絡等を参照すること。
参考資料 1) 厚生労働省編:新型コロナウイルス感染症(COVID-19)病原体検査の指針(第3版)
2) 厚生労働省編:新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き(第4.1版)
3) 公益社団法人 日本医師会:新型コロナウイルス感染症外来診療ガイド(第2版)
製品ページURL https://jp.medical.canon/products/pt/rapiim_SARS-CoV-2-N_index
文責:キャノンメディカルシステムズ株式会社/監修:日本臨床検査医学会臨床検査点数委員会
令和 3年 1月29日より保険適用 D012 感染症免疫学的検査 区分 E1(既存)
SARS-CoV-2(新型コロナウイルス)抗原検出
SARS-CoV-2 (新型コロナウイルス)抗原検出
2)アドテストSARS-CoV-2およびプロラストSARS-CoV-2 Ag
保険点数 600点
製品名 アドテストSARS-CoV-2およびプロラストSARS-CoV-2 Ag
製造販売元 アドテック株式会社
使用目的 鼻咽頭ぬぐい液または鼻腔ぬぐい液中のSARS-CoV-2抗原の検出(SARS-CoV-2感染の診断の補助)
測定方法 免疫クロマト法(定性)
検 体 鼻咽頭ぬぐい液または鼻腔ぬぐい液
測定原理 本品は免疫クロマト法の原理に基づいて、SARS-CoV-2抗原を定性的に検出する試薬です。鼻咽頭ぬぐい液又は鼻腔ぬぐい液から調製した検体液中のSARS-CoV-2抗原(抗原)は、標識部に含まれる金コロイド標識抗SARS-CoV-2マ ウスモノクローナル抗体(金コロイド標識抗体)と反応し、抗原-金コロイド標識抗体複合体を形成する。抗原-金コロイド標識抗体複合体は、テストカードの判定部[T]に固相化された抗SARS-CoV-2マウスモノクローナル抗体(固相化抗体)と反応し、固相化抗体-抗原-金コロイド標識抗体複合体を形成し、金コロイドにより赤色~紫色のラインを形成する。このラインにより、検体液中のSARS-CoV-2抗原の存在の有無を判定する。一方、検体液中の抗原の存在の有無に関わらず、標識部に含まれる金コロイド標識抗体は判定部[C]に固相化された抗コントロール蛋白と反応し、判定部[C]に赤色~紫色のラインを形成する。これはテストカード上で反応が正常に進んだことを示す。
説 明 (1)新型コロナウイルスの患者数
国立感染症研究所によると、新型コロナウイルスは2019年12月、中華人民共和国湖北省武漢市において確認され、2020年1月30日に世界保健機関(WHO)により「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)」を宣言された。このウイルス感染症は2月11日にCOVID-19と命名され、3月11日にはパンデミック(世界的な大流行)の状態にあると表明された。2021年1月29日15時現在、COVID-19の感染者数(死亡者数)は、世界で101,452,470例(2,191,027例)、194カ国・地域(集計方法変更:海外領土を本国分に計上)に広がっている。1)
(2)新型コロナウイルスの検査の現状
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)病原体検査の指針(第3版)では、抗原定性検査の適応を「発症2日目から」を「発症当日から」に拡大、また、医療・介護施設においてスクリーニングに使用する際の考え方が追記された。インフルエンザ等他の疾患との鑑別を要する場合の考え方を追記した。2)
(3)SARS-CoV-2抗原検出免疫クロマト試薬の開発
当社では、核酸増幅法より検査費用が安く、短時間で結果が得られ、特別な検査装置が不要な免疫クロマト法を用いた簡易に結果が得られる診断薬の開発に着手した。
独自にSARS-CoV-2に対するモノクローナル抗体を取得し、その感度及び特異度の検討を実施した結果、感度及び特異度ともに十分に高い抗体を取得することができた。この抗体を用いて、鼻咽頭ぬぐい液及び鼻腔ぬぐい液から直接SARS-CoV-2抗原を検出する免疫クロマト試薬を開発した。
(4)臨床診断上の意義
SARS-CoV-2感染症と一般的なウイルス性上気道感染症を、発症早期に区別することは難しい。そのため、確定診断のためにリアルタイムRT-PCR法(以下、RT-PCR法)3)やLAMP法などの核酸検出検査によって、その存在を証明することが必要となる4)。しかしながら、核酸検出検査は結果が判明するまでに時間を要し、特別な装置を必要とする。一方、インフルエンザウイルスキットなどと同様に、簡易で迅速に検査できる免疫クロマト法に基づく抗原定性検査は、PCR検査とともに有症状者の確定診断として用いることができ、また、症状発症から2~9日目の症例では陰性の確定診断として用いることができる。抗原定性検査は簡易・迅速なポイントオブケア・デバイスであり、外来やベッドサイドにおける有症状者のスクリーニングに有効である2)ことから、本感染症の発症早期の検査の強化、医療従事者への負担軽減に貢献できる。それゆえ、本品による早期診断を行うことで、早期治療の実施、さらに健常者への感染拡大防止に繋がると考えられる。
測定感度 国内臨床検体を用いて本品とRT-PCR法との相関性試験を実施した結果、陽性一致率73.8%、陰性一致率100.0%、及び全体一致率83.8%となり、高い相関性が確認された。
留意事項 本品付属の検体抽出液で処理した鼻咽頭ぬぐい液または鼻腔ぬぐい液は、アドテストR FluおよびプロラストR FluOneにも使用可能。
本品を用いて検査を行う場合には、その時点で最新の公的ガイドライン等を参照すること。本稿執筆時点では、「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)病原体検査の指針(第3版)」が厚生労働省より公表されている。同指針の関連部分の概要は以下の通り。
・鼻咽頭ぬぐい液:SARS-CoV-2 は上気道から感染するため、感染初期には鼻咽頭ぬぐい液は最も標準的で信頼性の高い検体と考えてよい。反面、医療者が採取するため飛沫に曝露するリスクが高いため、感染予防策を徹底した上での実施が前提となり、また適切な部位から採取する必要がある。
・鼻腔ぬぐい液:検体採取時には、鼻孔の方向で鼻腔に沿って2 cm程度スワブを挿入し、挿入後スワブを 5 回程度回転させ、5 秒程度静置し湿らせる。医療従事者の管 理下であれば、被検者自身が検体を採取でき、医療者が採取する鼻咽頭ぬぐい液と同様に有用との報告がある。一方、検出感度は鼻咽頭ぬぐい液と比較するとやや低いとの報告があり、引き続き検討が必要であるものの、実用性と医療者の感染予防の面から有用な検体である。
・抗原定性検査は、有症状者においてウイルスの抗原を検知し、診断に導く検査であり、症状発症から 9 日目以内の症例では確定診断として用いることができる。イムノロマトグラフィー法による定性検査は簡便・迅速なポイントオブケア・デバイスであり、外来やベッドサイドにおける有症状者のスクリーニング等に有用である。使用上の留意点としてライノウイルス感染症などで偽陽性となる可能性が指摘され検討されている。
・無症状者に対する抗原定性検査は、リアルタイム RT-PCR 法等と比較し感度が低下する可能性があるため、確定診断として用いることは推奨されない。しかし、感染拡大地域等の医療・介護施設における職員や入院患者、入所者に対して幅広く検査を実施する必要があると判断した場合に、リアルタイム RT-PCR 法等の実施が困難な場合は、抗原定性検査によって実施することを考慮する。ただし、その場合は、検査結果が陰性であった場合も標準予防策を継続する必要があること等に留意する。
・抗原定性検査はウイルス量が少ない(遺伝子が 100 コピー以下程度)検体での検出感度が低いと考えられている。
・抗原定性検査は、検体の粘性が高い場合や小児などに偽陽性が生じることが報告されている。
・抗原定性検査は、鼻咽頭・鼻腔検体では、発症初日から用いることができるが、10日目以降で陰性の場合、臨床像から感染を疑う際には必要に応じて核酸検出検査や抗原定量検査を行うことが推奨される。
・粘度の高い検体では判定が正しくできないことがあるので注意する必要がある(スクイズチューブ内で綿球のもみほぐしが足りない場合など、抽出操作が不十分な場合などが原因として想定される)。
・目視による判定で、その場で簡便かつ迅速に検査結果が判明する。
・現状では対象者は発症初日から9日目の有症状者の確定診断に用いられるため、インフルエンザ流行期等における発熱患者等への検査に有効。
・抗原定性検査を無症状者に対する確定診断のために使用することは推奨されないが、感染拡大地域において、重症化リスクの高い者が多い医療機関や高齢者施設等で、核酸検出検査等による実施が困難な場合に、幅広く抗原定性検査を実施することは感染拡大の防止の観点から有効であると考えられる。こうした無症状者に対する抗原定性検査については、以下の条件のもとで実施する必要がある。
1.医療機関または高齢者施設等の職員または入院・入 所者に対して幅広く実施されるものであること。
2.特に検体中のウイルス量が少ない場合には、感染していても結果が陰性となる場合があるため、陰性であったとしても引き続き感染予防策を講じること。
3.結果が陽性で、医師が必要と認めれば、核酸検出検査等を実施すること。
参考資料 1)直近の新型コロナウイルス感染症及びインフルエンザの状況(2021年1月29日現在), 国立感染症研究所IDWR 2021年第3号.
2)新型コロナウイルス感染症(COVID-19)病原体検査の指針(第3版).
3)国立感染症研究所「病原体検出マニュアル 2019-nCoV Ver.2.9.1」.
4)COVID-19の抗原検査についての基本的な考え方, 一般社団法人日本臨床検査医学会, 2020年5月26日(第1版).
文責:アドテック株式会社/監修:日本臨床検査医学会臨床検査点数委員会
令和 3年 2月より保険適用 D014 自己抗体検査 区分 E3(新規項目)
SCCA2
SCCA2
3)イムキュア SCCA2
保険点数 300点
製品名 イムキュア SCCA2
製造販売元 株式会社シノテスト
使用目的 血清中のSCCA2 の測定(15 歳以下の小児におけるアトピー性皮膚炎の重症度評価の補助)
測定方法 ELISA法(酵素免疫測定法)
検 体 血清
有 用 性 本品の臨床性能試験において、0~15歳のアトピー性皮膚炎患者176例およびアレルギー非罹患者159例において血清SCCA2値を測定した1)。その結果、血清SCCA2値は鋭敏にアトピー性皮膚炎の重症度を反映した。また、アレルギー非罹患者とのROC解析においてもAUC値は0.929と良好であり、基準値を1.6 ng/mLと設定した時の感度・特異度はそれぞれ80%・95%であった。治療経過症例(n=31)においては、経過とともに血清SCCA2値も低下し、重症度スコア(O-SCORAD)の変動と有意に相関した。血清SCCA2値は、「アトピー性皮膚炎診療ガイドライン2018」においても“重症度の参考になるバイオマーカー”として記載されている。
説 明 SCCA(squamous cell carcinoma antigen)は、serpin スーパーファミリーに属するセリンプロテアーゼインヒビターであり、主に上皮細胞から産生される分子量約45 kDa のタンパク質である。SCCA にはSCCA1(SERPIN B3)とSCCA2(SERPIN B4)というアイソフォームが存在し、アミノ酸レベルでの相同性は91%である。SCCA2 は、アレルギー反応において中心的に働くサイトカインであるIL-4 及びIL-13 で気道上皮細胞を刺激した際に発現が上昇する分子の一つである2)。小児アトピー性皮膚炎患者における血清SCCA2 値は、その重症度に応じて有意に上昇していることが報告されている3)4)。アトピー性皮膚炎の治療においては、その重症度に応じて抗炎症薬を適切に選択・使用することが重要であり、血清SCCA2 は、小児アトピー性皮膚炎の重症度の指標として有用なマーカーとなり得ることが示唆されている。
留意事項 15 歳以下の小児におけるアトピー性皮膚炎の重症度評価を行うことを目的として、ELISA法により血清中のSCCA2量を測定する場合に月1回を限度として算定できる。ただし、本検査及び区分番号「D015」血漿蛋白免疫学的検査の「18」TARCを同一月中に併せて行った場合は、主たるもののみ算定する。
参考資料 1)Nagao M, Inagaki S, Kawano T, Azuma Y, Nomura N, Noguchi Y, Ohta S, et al. SCCA2 is a reliable biomarker for evaluating pediatric atopic dermatitis. J Allergy Clin Immunol 2018; 141: 1934-6.
2)Yuyama N, Davies DE, Akaiwa M, Matsui K, Hamasaki Y, Suminami Y, et al. Analysis of novel disease-related genes in bronchial asthma. Cytokine 2002; 19: 287-96.
3)Ohta S, Shibata R, Nakao Y, Azuma Y, Taniguchi K, Arima K, Suzuki S, et al. The usefulness of combined measurements of squamous cell carcinoma antigens 1 and 2 in diagnosing atopic dermatitis. Ann Clin Biochem 2012; 49: 277-84.
4)藤澤隆夫. 小児アトピー性皮膚炎のバイオマーカー:TARC,そして新しいSCCA2を中心に. アレルギー 2018; 67:981-6.
製品ページURL https://www.shino-test.co.jp/product/scca2/
文責:株式会社シノテスト/監修:日本臨床検査医学会臨床検査点数委員会
令和 3年 2月2日より保険適用 D023 微生物核酸同定・定量検査 区分 E1(既存項目)
インフルエンザ核酸検出
インフルエンザ核酸検出
4)Loopamp(R) B型インフルエンザウイルス検出試薬キット
保険点数 410点
製品名 Loopamp(R) B型インフルエンザウイルス検出試薬キット
製造販売元 栄研化学株式会社
使用目的 鼻咽頭拭い液又は鼻腔拭い液から抽出されたB型インフルエンザウイルスRNAの検出(B型インフルエンザウイルス感染が疑われる有症状者を対象とする診断の補助)
測定方法 LAMP(Loop-mediated Isothermal Amplification)法(核酸増幅法)
検 体 鼻咽頭拭い液又は鼻腔拭い液
有 用 性 陰性確認済みの鼻咽頭又は鼻腔拭い液(ウイルス輸送培地(VTM)又はLoopampウイルスRNA抽出試薬の懸濁液、鼻咽頭拭い液検体110/鼻腔拭い液検体100)に既知量のB型インフルエンザウイルスを添加した検体及び非添加の陰性検体を用いて本製品の検出性能を評価した。その結果、RT-PCR(感染研法)を基準とし、鼻咽頭拭い液では陽性一致率95.4%(62/65)、陰性一致率100%(45/45)、全体一致率97.3%(107/110)、鼻腔拭い液では陽性一致率98.3%(59/60)、陰性一致率100%(40/40)、全体一致率99.0%(99/100)となった。
説 明 インフルエンザとは、インフルエンザウイルスによって引き起こされる呼吸器感染症である。一般的な風邪症候群に比べ症状が重く、突然の高熱、全身倦怠感などの特徴的な症状を呈する。しかし、発症初期等これらの特徴的な症状が無い場合、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を含む他の呼吸器感染症との鑑別が困難となることがある。本品は、Loopamp(R) 新型コロナウイルス2019(SARS-CoV-2)検出試薬キット(栄研化学株式会社)及びLoopamp(R)A型インフルエンザウイルス検出試薬キット(栄研化学株式会社)と共通の検体処理液を用いることが可能で、鼻咽頭拭い液を用いることで、同じ検体でこれらの疾患の同時検査が可能である。
留意事項 インフルエンザ核酸検出は、インフルエンザの感染が疑われる重症患者のみに算定し、その場合には、当該検査が必要な理由について診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。
文責:栄研化学株式会社/監修:日本臨床検査医学会臨床検査点数委員会
令和 3年 2月3日より保険適用 D013 肝炎ウイルス関連検査 区分 E3(新項目)
インターフェロン-λ3(IFN-λ3)
インターフェロン-λ3(IFN-λ3)
5)HISCL(TM) IFN-λ3 試薬
保険点数 340点
製品名 HISCL(TM) IFN-λ3 試薬
製造販売元 シスメックス株式会社
主な対象 COVID-19と診断された患者(呼吸不全管理を要する中等症以上の患者を除く)
主な測定目的 血清中のインターフェロン-λ3の測定(SARS-CoV-2陽性患者の重症化リスクの判定補助)
測定方法 化学発光酵素免疫測定法(CLEIA法)
検 体 血清
有 用 性 IFN-λ3はⅢ型インターフェロンの一つであり、抗ウイルス活性と免疫応答の調整を行っている分子である。生体内では、IFN-λ3は受容体に結合した後、JAK活性化およびSTAT1/STAT2のチロシンリン酸化を誘導する。リン酸化されたSTAT1およびSTAT2は、他の因子と結合して、転写因子複合体を形成し、核内へ移行することで様々なサイトカイン類を含む免疫応答に関連する分子の発現、調整を行っていると言われている1)2) 。
杉山らは、SARS-CoV-2に感染した患者血清中のIFN-λ3を経時的に測定し、酸素吸入・人工呼吸器の装着が必要になる症例において、血清中のIFN-λ3の濃度が上昇する現象を見出し、本分子の測定がSARS-CoV-2陽性患者の重症化予測に寄与する可能性を報告している。酸素吸入・人工呼吸器の装着が必要となった重症例12例、軽症例16例の治療経過中のIFN-λ3の最大値との関係を検討し、ROC解析により求めたIFN-λ3のカットオフ値は13.6 pg/mLであった3) 。
以下の臨床性能試験はSARS-CoV-2感染により入院となった患者において、本品の重症化リスクの判定補助に対する臨床的有用性を検証することを目的として実施された。
SARS-CoV-2感染により入院となった患者32症例の血清を用い、「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き」4) 中の重症度判定により酸素投与が必要となる中等症Ⅱ以上を重症とし、入院後いずれかの時点で血清中のIFN-λ3濃度が臨床研究の結果をもとに設定されたカットオフ値(13.6 pg/ml)以上となった症例をIFN-λ3陽性として、IFN-λ3測定結果と重症度を比較したところ、陽性一致率78.9%(15/19)、陰性一致率84.6%(11/13)、全体一致率81.3%(26/32)であった。本試験において、本品によるIFN-λ3測定開始以前に既に重症化していた症例を除外した群22症例について解析したところ、重症化した症例はIFN-λ3陽性群で8/10例、IFN-λ3陰性群で1/12例であり、IFN-λ3陽性群で重症化した患者の割合が高かった。IFN-λ3陽性群で重症化した8例について、IFN-λ3陽性判定日と酸素吸入開始日(重症化した日)を比較したところ、うち7例は1日前、1例は3日前にIFN-λ3が陽性化した5) 。
説 明 COVID-19患者の約1割が重症化により酸素吸入や人工呼吸器が必要になることが報告されている。また、発症初期は軽症と見られる症状から、急激に容態が変化し重症化する特徴的な臨床経過が確認されている。日本国内で感染者数が激増し、医療機関の逼迫、自宅療養者が増大している現状において、重症化リスクを有する患者さんを早期に特定することは、患者の命を救う可能性を高めるとともに、限られた医療資源の適切な配分にもつながると考えられる。
本製品は、全自動免疫測定装置HISCLTM-5000/HISCLTM-800(シスメックス株式会社, 製造販売承認番号28B1X10014000011/ 28B1X10014000012)を用いて血清中のIFN-λ3を測定することでSARS-CoV-2陽性患者における重症化リスクの判定補助が可能となる。さらに、反応時間17分の迅速測定および1時間当たり200テスト(HISCLTM-5000の場合)の処理能力により迅速・効率的な検査を実現する。
本品の判定上で必要な注意事項は、添付文書に記載の以下のとおりである。
・ SARS-CoV-2陽性患者において、重症(呼吸不全を伴う中等症Ⅱ以上)化する前に、IFN-λ3の一過性の上昇が認められることが報告されている3) 。このため、IFN-λ3測定値がカットオフ値を超える一過性の上昇後、カットオフ値以下まで低下した時期に採血を行った場合は、重症化を予測できない可能性がある。SARS-CoV-2陽性患者の重症化リスクの判定補助には、他の関連検査及び臨床症状等も含めて総合的に判断すること6)。・ 免疫反応においては、一般的に非特異反応により陽性または陰性の判定となる場合があることが知られているので、測定結果に基づく診断は他の関連検査及び臨床症状等により総合的に判断すること。非特異反応の原因としては、各種の自己抗体、不溶物(特にフィブリン)及び自然抗体などが考えられる6) 。
・ 希釈測定はできない。測定結果が測定範囲上限を超えた場合は、測定上限以上として扱うこと6) 。
・ IFN-λ3はC型慢性肝炎患者の血清で高値を示すことが報告されている3)7) 。そのため、測定結果に基づく診断は他の関連検査及び臨床症状等により総合的に判断すること6) 。
なお、本品での検体の採取や輸送にあたっては、以下の点に注意すること。
・ 国立感染症研究所より公表されている「2019-nCoV(新型コロナウイルス)感染を疑う患者の検体採取・輸送マニュアル」8) 、厚生労働省より公表されている「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)病原体検査の指針」9) に従って実施すること。
留意事項 1. COVID-19と診断された患者(呼吸不全管理を要する中等症以上の患者を除く。(の重症化リスクの判定補助を目的として、2ステップサンドイッチ法を用いた化学発光酵素免疫測定法により、インターフェロン-λ3(IFN-λ3)を測定した場合は、区分番号「D013」肝炎ウイルス関連検査の「14」HBVジェノタイプ判定の所定点数を準用して算定する10) 。
2. 本検査を2回以上算定する場合は、前回の検査結果が基準値未満であることを確認すること10) 。本検査の実施に際し、区分番号「D013」肝炎ウイルス関連検査の「14」HBVジェノタイプ判定の所定点数を準用して算定する場合は、区分番号「D013」肝炎ウイルス関連検査の「注」に定める規定は適用しない10) 。
参考資料 1. 「Interferon-λs: the modulators of antivirus, antitumor, and immune responses」 Li M et al.(オンライン),
入手先 https://jlb.onlinelibrary.wiley.com/doi/epdf/10.1189/jlb.1208761
2. 「Guarding the frontiers: the biology of type III interferons」 Wack A et al.(オンライン),
入手先 https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7096991/pdf/41590_2015_Article_BFni3212.pdf
3. 「Serum CCL17 level becomes a predictive marker to distinguish between mild/moderate and severe/critical disease in patients with COVID-19」 Sugiyama M et al.(オンライン),
入手先 https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC7489253/pdf/main.pdf
4. 「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き(第4.2版)」令和3年2月19日発行(オンライン),
入手先 https://www.mhlw.go.jp/content/000742297.pdf
5. 「新型コロナウイルス感染症に関連する診断薬の承認について(シスメックス株式会社申請品目)」令和2年12月22日(オンライン),
入手先 https://www.mhlw.go.jp/content/11124500/000711656.pdf
6. 「HISCLTM IFN-λ3試薬添付文書」令和2年12月作成(第1版)
7. 「Association of serum IFN-λ3 with inflammatory and fibrosis markers in patients with chronic hepatitis C virus infection」Aoki Y et al.(オンライン),
入手先 https://link.springer.com/article/10.1007/s00535-014-1023-2
8. 「2019-nCoV(新型コロナウイルス)感染を疑う患者の検体採取・輸送マニュアル」令和2年7月17日更新(オンライン),
入手先 https://www.mhlw.go.jp/content/000650337.pdf
9. 「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)病原体検査の指針(第3版)」令和3年1月22日発行(オンライン),
入手先 https://www.mhlw.go.jp/content/000725966.pdf
10. 「検査料の点数の取り扱いについて」保医発0203第2号令和3年2月3日厚生労働省保険局医療課⾧通知(オンラ イン),
入手先 https://kouseikyoku.mhlw.go.jp/tohoku/shido_kansa/000174120.pdf
文責:シスメックス株式会社/監修:日本臨床検査医学会臨床検査点数委員会
令和 3年 2月18日より保険適用 D12 感染症免疫学的検査(22):区分 E1(既存)
SARS-CoV-2抗原検出
SARS-CoV-2 (新型コロナウイルス)抗原検出
6)Sofia アナライザー用 SARS-CoV-2 FIA
保険点数 600点
製品名 Sofia アナライザー用 SARS-CoV-2 FIA
製造販売元 Quidel Corporation:外国製造医療機器等特例承認取得者
SBバイオサイエンス株式会社:選任外国製造医療機器等製造販売業者
主な対象 COVID-19の患者であることが疑われるもの
使用目的 鼻咽頭ぬぐい液又は鼻腔ぬぐい液中のSARS-CoV-2抗原の検出(SARS-CoV-2感染の診断補助)
測定方法 本品は、SARS-CoV-2のN(ヌクレオカプシド)タンパク質抗原に特異的なマウスモノクローナル抗体を用いて、イムノクロマト法により、患者の鼻咽頭ぬぐい液又は鼻腔ぬぐい液中のSARS-CoV-2抗原を特異的に検出するキットで、検体を含む液をテストカセットに滴下し、約15分後に専用機器を用いて、陽性または陰性を判定する体外診断用医薬品である。
検 体 鼻咽頭ぬぐい液または鼻腔ぬぐい液検体
測定原理 患者から採取した検体をテストカセットの検体滴下部に滴下すると、毛細管現象によりテストストリップ内を移動し、検体中のSARS-CoV-2抗原はラベルパッド中のユウロピウムキレート粒子結合抗SARS-CoV-2抗原マウスモノクローナル抗体と結合した後、さらにテストストリップ内を移動してテストライン上に固定化されている抗SARS-CoV-2抗原マウスモノクローナル抗体により捕捉される。
反応終了後、専用装置(SofiaアナライザーJまたはSofiaアナライザー2)により励起波⾧365nm、蛍光波⾧618nmでテストカセットの蛍光強度を測定する。検査が有効で、テストライン上の蛍光強度が規定以上の場合、陽性と判定され、検査が有効で、テストライン上の蛍光強度が規定未満の場合、陰性と判定される。
検査の有効又は無効の判定は、コントロールラインとネガティブコントロールラインの蛍光強度に基づいて行われる。コントロールラインに一定以上の蛍光強度が検出されない場合、検体が正しく流れなかったと判断され、結果は無効と判定される。
一方、ネガティブコントロールラインに偽陽性の結果につながる非特異的な結合による一定以上の蛍光強度が検出された場合、試験は無効と判定される。
有 用 性 本品は、米国Quidel Corporation(カイデル コーポレーション)が開発し、2020年5月8日に、SARS-CoV-2の抗原検出試薬として、全世界に先駆け米国においてFDAの緊急使用許可(EUA:Emergency Use Authorization)を取得した。専用機器であるSofiaアナライザー(※)を用いて判定することにより、目視判定によるヒューマンエラーのリスクを排除し、約15分で迅速かつ簡便に新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)抗原の検出が可能である。
※Sofiaアナライザーについて 専用試薬のテストカセットの蛍光強度を測定することにより、陽性、陰性といった判定結果を自動的にディスプレイに表示する。 現在は「Sofiaアナライザー2」(一般医療機器 特定保守管理医療機器 移動式免疫蛍光分析装置)がSBバイ オサイエンス株式会社より販売されている。テストカセットをアナライザー内部で反応させ、アナライザーが自動的に反応時間を計測し判定する「自動測定モード」と、テストカセットをアナライザーの外で静置して反応時間経過後に判定のみをアナライザーで行う「連続判定モード」を選択することができる。 本品の臨床性能に関しては、臨床検体を用いた海外での臨床性能試験結果は以下の通りであった。
①鼻咽頭ぬぐい液を用いた臨床性能試験
鼻咽頭ぬぐい液が懸濁されたウイルス輸送培地を検体として(通常の測定操作に比較して抗原濃度が約10倍低い)、遺伝子増幅検査a)と比較した試験成績は、市販検体(64 検体)に対して陰性一致率100%(5/5)、陽性一致率79.7%(47/59)、全体一致率81.3%(52/64)、遺伝子増幅検査b)においてSARS-CoV-2 陰性で、季節型コロナウイルス陽性と判定された検体(79 検体)に対して、陰性一致率100%(79/79)であった。
②鼻腔ぬぐい液を用いた臨床性能試験1) 臨床検体(鼻腔ぬぐい液)を用いた本品の検査結果と、RT-PCR 法c)による鼻咽頭ぬぐい液検体の検査結果と比較した試験成績(106 検体)は、陰性一致率100%(100/100)、陽性一致率83.3%(5/6)、全体一致率99.1%(105/106)であった。
2) 臨床検体(鼻腔ぬぐい液)を用いた本品の検査結果と、RT-PCR 法(同上)による鼻腔ぬぐい液検体の検査結果と比較した試験成績(103 検体)は、陰性一致率100%(79/79)、陽性一致率100%(24/24)、全体一致率100%(103/103)であった。
a) Panther Fusion SARS-CoV-2 Assay 又はAptima SARS-CoV-2 Assay(Hologic 社)を対照とした。
b) BioFire Respiratory Panel 2.1(BioMerieux 社)を対照とした。
c) Lyra SARS-CoV-2 Assay(Quidel 社)
説 明 これまで、ヒトに日常的に感染するコロナウイルスは4種類知られており、風邪の10~15%(流行期35%)はこれらウイルスが原因とされている。また、これらとは別に、動物から感染し、ヒトに重症肺炎を発生するコロナウイルスとして2002年に中国広東省で発生したSARS-CoVと2012年に最初にサウジアラビアで患者が確認されたMERS-CoVが知られていた。
2019年12月以降、中華人民共和国湖北省武漢市において確認されていた原因不明の肺炎患者について、2020年1月、新型コロナウイルスSARS-CoV-2が原因であることが発表され、同年1月30日、世界保健機関(WHO)により「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態(PHEIC)」を宣言され、3月11日にはパンデミック(世界的な大流行)の状態にあると表明された。
Sofiaアナライザー用SARS-CoV-2 FIAは蛍光物質を標識に利用したイムノクロマトグラフィー法のキットで、検体中のSARS-CoV-2抗原を簡便な操作により15分で検出することができ、SARS-CoV-2感染の診断の補助として有用である。
留意事項 ・本品の判定には、専用装置:販売名「SofiaアナライザーJ」又は「Sofiaアナライザー2」を使用すること。
・検査に用いる検体については、厚生労働省より発表されている「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)病原体検査の指針」を参照すること。
・本品で検査を実施した際の保険は、COVID-19 の患者であることが疑われる者に対し、診断を目的として抗原検査 を実施した場合は、診断の確定までの間に1回に限り算定できる。ただし、発症後、本検査の結果が陰性であったものの、COVID-19以外の診断がつかない場合は、さらに1回に限り算定できる。なお、症状の有無に関わらず、本検査が必要と判断した医学的根拠を診療報酬明細書の摘要欄に記載する必要がある。
(記載例:発熱等の COVID-19感染を疑う所見があり検査を施行した。
:術前検査として検査を施行した。
:○月●日に抗原検査を行い陰性であったが、COVID-19感染を疑う所見が強い為再度検査を施行した。
※また、COVID-19感染症の診断を目的として本検査を実施した場合は、傷病名欄へ「COVID-19の疑い」と、しかるべき傷病名を記載する。
参考資料 1. 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)病原体検査の指針(第3版).
2. 新型コロナウイルス感染症に対する感染管理(令和2年10月2日改訂)国立感染症研究所、国立国際医療研究センター国際感染症センター.
文責:SBバイオサイエンス株式会社/監修:日本臨床検査医学会臨床検査点数委員会

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