「尿酸(UA)」の検査について[ラボ NO.426(2014.7.発行)より] | 日本臨床検査専門医会|臨床検査医になるために
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「尿酸(UA)」の検査について[ラボ NO.426(2014.7.発行)より]

尿酸値とは何ですか?

尿酸値とは何ですか?

尿酸は、核酸(DNAやRNA)を構成するプリン体の最終代謝産物として体内で合成されます。血液中の尿酸の8割は主に肝臓、骨髄、筋肉で生成され、残りは食物中の核酸から小腸で合成されます。一般的に、血中尿酸値は栄養の指標として見ることができ、食事による蛋白質等の過剰摂取で上昇、栄養状態が悪いと低下します。

どうして尿酸値が異常になるのですか?

どうして尿酸値が異常になるのですか?

血清尿酸値は、上昇する場合と低下する場合があります。上昇する高尿酸血症には、①尿酸が過剰産生される場合(約10%)と、②腎臓からの排泄障害がある場合(約60%)などがあり、①の原因としては、特発性代謝異常、先天性産生酵素異常、過栄養、細胞破壊性高尿酸血症(白血病など骨髄増殖性疾患や抗癌剤使用時)などがあります。②の原因としては、腎不全、腎からの尿酸分泌のみの障害、薬剤の副作用などがあります。また、過激な運動や大量飲酒の後では一過性に高値となります。
血清尿酸値が低下する低尿酸血症には、尿酸産生低下(先天性産生酵素異常、重症肝障害など)と排泄増加(先天性、妊娠など)があります。

尿酸値が高いのですが......?

尿酸値が高いのですが......?

尿酸値の判断基準には2通りあります。①「基準範囲」は大勢の健康人を測定し、その中央95%を含む値の下限値~上限値で示されます。一般的に、男性が3.7~7.8mg/dL、女性が2.6~5.5 mg/dLです。女性は閉経後に増加し、男女差が縮小します。
②「病態識別値」は日本痛風・核酸代謝学会が血液の尿酸溶解度をもとに7.0mg/dL以上を高尿酸血症と定義しました。この濃度以上では関節内や軟部組織に尿酸塩が沈着するリスクがあるからです。また、低尿酸血症は2.0mg/dL以下です。
健診等では、一般的に病態識別値の7.0mg/dL以上で警告を出しますが、これが2回以上超えた場合、高尿酸血症とします。

尿酸値が高いとどのような病気が考えられますか?

尿酸値が高いとどのような病気が考えられますか?

足の親指の関節に突然激烈な痛みを伴い発症する関節炎が痛風で、高尿酸血症がその原因です。また、合併症として腎障害(痛風腎)や尿路結石を発症するリスクがあります。さらに、高尿酸血症者では冠動脈疾患、脳血管障害の頻度が高いことがわかっています。高尿酸血症は生活習慣病と関連するので、高血圧、糖尿病、メタボリックシンドロームなどが要注意です。

尿酸値が高いときはどうすればよいでしょうか?

尿酸値が高いときはどうすればよいでしょうか?

すでに痛風を発症した方や尿酸値が9.0 mg/dL以上の場合は、 薬物療法(尿酸降下薬)の対象となります。それ以外はメタボリックシンドローム、高血圧、糖尿病などの生活習慣病を持っている場合が多いので、食事や運動など生活習慣の改善が必要です。薬物治療が必要になる場合もあります。

●日本臨床検査専門医会:種々の検査を通して診断や治療に役立つ検査結果と関連する情報を臨床医に提供する臨床検査医の職能団体です。