「中性脂肪」の検査について[ラボ NO.424(2014.5.発行)より] | 日本臨床検査専門医会|臨床検査医になるために
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「中性脂肪」の検査について[ラボ NO.424(2014.5.発行)より]

中性脂肪って何ですか?

中性脂肪って何ですか?

中性脂肪は、肉の白身の主成分で、皮下組織や内臓周囲の脂肪組織に蓄えられています。主な働きは、体に必要なエネルギーを保存しておくことです。絶食や運動などエネルギーが必要な場合、脂肪組織の中性脂肪が分解され、分解産物の脂肪酸が血液へ放出されます。筋肉は脂肪酸を取り込み、それを燃やしてエネルギーを作ります。肝臓に取り込まれた脂肪酸や脂肪組織にもう一度取り込まれた脂肪酸は、中性脂肪を作る材料として使われます。

中性脂肪は血液に溶けるのですか?

中性脂肪は血液に溶けるのですか?

中性脂肪は、そのままでは血液に溶けません。そこで、水に溶けやすい部分と水に溶けにくい部分を持っているリン脂質という脂質が、中性脂肪の周りを取り囲んで、「リポ蛋白」と呼ばれる粒子を作ります。これは、ちょうど石鹸が油の周りを取り囲んで水に溶かすのと似ています。リポ蛋白は、コレステロールや蛋白質も結合しています。血液検査で中性脂肪を測るときは、数種類のリポ蛋白に含まれる中性脂肪を、まとめて測定しているのです。

中性脂肪が高いと言われました

中性脂肪が高いと言われました

血液中の中性脂肪は、食べ過ぎやお酒の飲み過ぎ、肥満、糖尿病などで高くなります(150mg/dL以上)。お腹に脂肪がつくメタボリックシンドロームでは、中性脂肪が高いことが診断基準の一つに含まれています。つまり、中性脂肪が高いと動脈硬化になりやすいのです。中性脂肪が極端に高い場合(1,000mg/dL以上)は、急性膵炎を発症する危険性があるので注意が必要です。
中性脂肪の値は、検査のたびに変動しやすいのが特徴です。食事の中に含まれる中性脂肪は、小腸で吸収されて肝臓に運ばれるため、空腹時より食後のほうが中性脂肪の値が高くなります。普通は、前の日の夕食後から絶食として、翌日空腹のままで検査をします。しかし、食後の中性脂肪が高い人に動脈硬化が多いことも注目されています。採血する日の朝食を控える必要があるか、主治医に事前に相談してください。

中性脂肪を下げるにはどうしたらいいですか?

中性脂肪を下げるにはどうしたらいいですか?

中性脂肪を下げるには、散歩やジョギングなどの有酸素運動や、カロリーを控えた食事が有効です。甘いものを食べ過ぎると、肝臓が余分な糖分から中性脂肪を作るために中性脂肪が高くなってしまいます。血糖コントロールの悪い糖尿病の患者さんで、中性脂肪が高いことが多いのはこのためです。生活習慣を見直し、バランスのよい食事に気をつけましょう。

●日本臨床検査専門医会:種々の検査を通して診断や治療に役立つ検査結果と関連する情報を臨床医に提供する臨床検査医の職能団体です。