「コレステロール、HDL、LDL」の検査について[ラボ NO.423(2014.4.発行)より] | 日本臨床検査専門医会|臨床検査医になるために
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「コレステロール、HDL、LDL」の検査について[ラボ NO.423(2014.4.発行)より]

コレステロールとは?

コレステロールとは?

あなたは健康診断で「コレステロールが高い」と言われたことがありますか?
コレステロールはからだを構成する細胞の膜や、女性・男性ホルモンの原料になる、貴重な脂質(油、あぶら)の一種です。おもに肝臓で合成されるほか、動物性脂肪など食事にも含まれます。からだに必須の脂質ですが、多すぎると血管の壁に溜まり、動脈硬化を起こすと言われています。
血液には水分が多く含まれているので、油であるコレステロールは「水と油の関係」。フレンチドレッシングのように分離してしまい、血中を流れることができません。そこで油をアポ蛋白という水に溶けやすい蛋白質で包み込み、水に溶ける小さな粒子「リポ蛋白」の形となって血中を流れるよう加工されます。
リポ蛋白の粒子は比重の大小で分類され、低比重リポ蛋白(LDL)、高比重リポ蛋白(HDL)などと呼ばれます。このうちLDLという粒子に含まれるコレステロールをLDLコレステロール(LDLc)、HDL粒子に含まれるとHDLコレステロール(HDLc)と呼びます。たとえて言えば、皆さんが通勤に使う道路には、バス、タクシー、バイクなどいろいろな乗り物が走っていますが、乗っているのは同じ人間。乗り物に相当するのがLDLやHDLの粒子で、乗っているのがコレステロールに相当します。

悪玉コレステロール」と「善玉コレステロール」について

悪玉コレステロール」と「善玉コレステロール」について

さて、「悪玉コレステロール」と呼ばれるのがLDLcであることはご存知でしょう。
悪玉呼ばわりされる理由はこうです。コレステロールは大半が肝臓で合成されるため、LDLはそれをからだの隅々に届ける役割を担っています。過剰に存在すると、からだのあちこちでコレステロールが余ってしまい、動脈硬化を促進してしまいます。
一方、HDLcは「善玉コレステロール」とも呼ばれます。HDLはからだの中でダブついた余分なコレステロールをかき集め、肝臓に運んで消却する役目を負っています。このため、HDLcが多いということは、コレステロールの処理が順調なことを示し、動脈硬化のリスクが低くなると判断されます。

LDLcとHDLcの値について

LDLcとHDLcの値について

LDLcの値は、健常な非喫煙者では140mg/dl未満が望ましいとされています。糖尿病や脳梗塞など動脈硬化疾患がある人は、少し厳しく120mg/dl未満が推奨されます。一方、HDLcは40mg/dl以上が、両者の比(LDLc/HDLc)は2以下が望ましいとされています。
コレステロールの食事前後での変動幅は、中性脂肪ほど大きくありません。何日~何週間というオーダーでゆっくり変化します。検診でよい値がほしかったら、前日に断食しても中性脂肪や血糖値は低くできるかもしれませんが、コレステロールに関するかぎり期待はできません。少なくとも数週間の摂生を心掛けましょう。

●日本臨床検査専門医会:種々の検査を通して診断や治療に役立つ検査結果と関連する情報を臨床医に提供する臨床検査医の職能団体です。