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ヒト精巣上体蛋白 4(HE4)

平成 29 年 4 月より保険適用 D009 腫瘍マーカー 区分 E3(新項目)
ヒト精巣上体蛋白 4(HE4)
保険点数 200点
D009 CA130 の所定点数に準じて算定する
製品名 HE4・アボット
製造販売元 アボットジャパン株式会社
主な対象 卵巣腫瘍を認めた患者
主な測定目的 血清中のヒト精巣上体タンパク 4(HE4)の測定(卵巣悪性腫瘍の診断補助等)
測定方法 化学発光免疫測定法(CLIA 法)
検 体 血清又は血漿
有用性 HE4 と CA125 と併せて測定することにより、卵巣腫瘍が悪性か或いは良性かをより適切に判断することが可能となる。
特 徴

卵巣は骨盤内臓器であるため腫瘍が発生しても初期の段階では自覚症状に乏しく、卵巣癌の進行期分布をみると約 40‐50%の症例が III・IV 期の進行癌症例である。

大多数の卵巣腫瘍は良性であり、悪性と良性を鑑別することは治療方針を決定するうえで重要である。卵巣癌の診断においては、問診および内診に加え、CA125 を中心とした腫瘍マーカー測定、経膣超音波断層法検査、MRI ならびに CT 検査が必要に応じて実施される。CA125 は卵巣癌の診断に最もよく使用されている腫瘍マーカーであるが、子宮内膜症等の良性疾患、月経、妊娠、胸腹膜の炎症性疾患でも値の上昇が認められており、卵巣腫瘍の悪性と良性の鑑別において十分な特異性を有するとは言えないため、より有用な新規マーカーの開発と臨床応用が期待されてきた。

ヒト精巣上体タンパク 4(human epididymis protein 4:HE4)は、卵巣癌患者の血清中に高濃度で検出され、病期進行に伴い HE4 値の上昇を認める。CA125 に比べ子宮内膜症等の婦人科良性疾患で上昇することが少なく、特異性の高い腫瘍マーカーである。HE4 は CA125 と相関性がないことから、両者を組み合わせることで、卵巣悪性腫瘍の検出率が向上する。また、健常人女性の参考基準値は、閉経前および閉経後でそれぞれ 70pmol/L および 140pmol/L である。

国内多施設臨床性能試験における HE4 の卵巣悪性腫瘍に対する感度、特異性および ROC 解析における曲線下面積 (AUC)はそれぞれ 52.8% (47/89)、100% (131/131)、0.85 であった。特徴の異なるCA125 と HE4 の組み合わせまたは両者の値から算出される卵巣悪性腫瘍推定値(Risk of Ovarian Malignancy Algorithm:ROMA)を用いることで卵巣腫瘍の良性と悪性の鑑別の診断性能の向上が期待される。
なお、ヒト精巣上体蛋白 4(HE4)は、悪性腫瘍が強く疑われる者に対して、悪性腫瘍の診断の確定及び転帰までの間に 1 回を限度として、CLIA 法により測定した場合に算定できる。

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