ASSOCIATION
専門医会のご案内
TOPICS
令和7年1月1日より保険適用 | D023 微生物核酸同定・定量検査 区分:E3(新項目) マイコプラズマ・ジェニタリウム核酸及びマクロライド耐性変異同時検出 |
1. D023 微生物核酸同定・定量検査 区分:E3(新項目) マイコプラズマ・ジェニタリウム核酸及びマクロライド耐性変異同時検出 MEBRIGHTTM ジェニタリウム Plus DR キット |
保険点数 | 350点 |
製品名 | MEBRIGHTTM ジェニタリウム Plus DR キット |
製造販売元 | 株式会社医学生物学研究所 |
使用目的 | 尿又は子宮頸管擦過物中のマイコプラズマ・ジェニタリウムDNA及びマイコプラズマ・ジェニタリウム23S rRNA遺伝子ドメインV領域の変異の検出(マイコプラズマ・ジェニタリウム感染の診断補助) |
測定方法 | 定性リアルタイムPCR法 |
検 体 | 尿又は子宮頸管擦過物 |
有 用 性 | マイコプラズマ・ジェニタリウムとそのマクロライド系抗菌薬に対する耐性の有無を同時に検出できる。 |
説 明 | 性感染症は、性行為によって伝搬される感染症である。1日あたりの世界の感染者数は100万人を超えるとされ、生活の質の低下や深刻な病状を示すことに加え、将来的な合併症を引き起こす可能性を持つことから、世界的な公衆衛生の課題となっている。 性感染症は男性では尿道炎、女性では子宮頸管炎に代表され、これらの原因微生物としては淋菌及びクラミジアがよく知られている1)。しかしながら、いずれの病原菌も検出されない症例も多く存在している。近年の研究により、マイコプラズマ・ジェニタリウム(MG)のヒトに対する病原性が明らかとなり、尿道炎及び子宮頸管炎を引き起こすことが示された。加えて、近年では、MG治療の第一選択であるマクロライド系抗菌薬、及び第二選択であるニューキノロン系抗菌薬に対する薬剤耐性変異の獲得が進んでおり、薬剤耐性変異の拡大阻止も急務となっている2)。そのため、尿道炎患者及び子宮頸管炎患者の尿や子宮頸管擦過物からMGや薬剤耐性変異を検出し、診断及び治療方針の決定を行うことが重要であるが、MGは一般的な培養検査では増やすことができず、核酸増幅法での診断が求められていた。 本品は、尿又は子宮頸管擦過物から抽出したDNAを用いて、MG及びその23S rRNA遺伝子ドメインV領域の主要な変異(A2071G、A2071C、A2071T、A2072G、A2072C、A2072Tの6種3))を検出することができる核酸増幅検査試薬である。MG検出はMG感染の診断において重要な情報となり、また同時にその23S rRNA遺伝子ドメインV領域の変異の有無を検出することにより、早期の治療方針の決定に有用であると考えられる。 |
留意事項 | D023 微生物核酸同定・定量検査 (39) マイコプラズマ・ジェニタリウム核酸及びマクロライド耐性変異同時検出は、以下のいずれかに該当する場合であって、リアルタイムPCR法により測定した場合に、本区分の「12」の腟トリコモナス及びマイコプラズマ・ジェニタリウム核酸同時検出の所定点数を準用して算定する。 ア.マイコプラズマ・ジェニタリウム感染症を疑う患者に対して、治療法の選択を目的として行った場合。 イ.マイコプラズマ・ジェニタリウム感染症の患者に対して、治療効果判定を目的として行った場合。 |
参考資料 | 1) 一般社団法人日本感染症学会・公益社団法人日本化学療法学会 JAID/JSC 感染症治療ガイド・ガイドライン作成委員会 性感染症ワーキンググループ. JAID/JSC感染症治療ガイド. 2) 日本性感染症学会. 性感染症 診断・治療ガイドライン 2020. 3) Jensen, J. S. Methods Mol Biol. 2012, vol. 903, p. 129-139. |
製品関連URL | https://ivd.mbl.co.jp/diagnostics/search/detail/?cd=GS-R0121 |
文責:株式会社医学生物学研究所/監修:日本臨床検査医学会保険診療委員会 |