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新規保険収載検査

SARS-CoV-2(新型コロナウイルス)核酸検出 1)エリートMGB SARS-CoV-2 PCR 検出キット

令和 3年 6月21日より保険適用 D023 微生物核酸同定・定量検査 区分:E1(既存項目)
SARS-CoV-2(新型コロナウイルス)核酸検出
SARS-CoV-2(新型コロナウイルス)核酸検出
1)エリートMGB SARS-CoV-2 PCR 検出キット
保険点数 ・検体採取を行った保険医療機関以外の施設へ輸送し検査を委託して実施した場合:1,800点
・それ以外の場合:1,350点
製品名 エリートMGB SARS-CoV-2 PCR 検出キット
製造販売元 プレシジョン・システム・サイエンス株式会社
使用目的 生体試料中のSARS-CoV-2RNA検出(SARS-CoV-2 感染の診断の補助)
測定方法 SARS-CoV-2 ORF8遺伝子及びRdRp遺伝子の蛍光標識プローブを用いたRT-PCR法による検出
検体 呼吸器スワブ検体、唾液検体
有 用 性 COVID-19は、SARS-CoV-2によって引き起こされるウイルス性呼吸器疾患で、2019年12月に中国湖北省武漢市で確認されて以降、世界的流行をもたらしている。国内においては2020年2月1日に指定感染症および検疫感染症に指定された。
本品を用いたアッセイでは、ウイルスRNAの逆転写反応とマルチプレックスリアルタイムPCR反応をワンステップで行う。さらに、全自動遺伝子解析装置エリート インジーニアスにより、核酸抽出から増幅、判定までのすべての工程が1台の装置で完結し、煩雑で熟練した用手操作技術が必要なRNA抽出を必要とせずに安定した精度で検査が可能である。また、全自動化により、検体セット後のコンタミネーションおよび検査技師の感染を防ぐことができる。
本品の臨床性能評価を、鼻咽頭ぬぐい液由来の既知陽性検体10例および陰性検体15例を用いて実施した。検体中のウイルスコピー数は、国立感染症研究所の「病原体検出マニュアル 2019-nCoV」(以下、感染研法)に従って算出した。感染研法に基づくPCR検査法との比較試験を行った結果、陽性一致率、陰性一致率ともに100%であり、感染研法と本品の測定結果が一致することが示された。唾液検体からの検出性能について、陰性唾液検体にSARS-CoV-2分離培養株USA-WA1/2020を添加(濃度:714gEq/mL(714ウイルスコピー数/mLに相当))した検体20例を用いて評価したところ、陽性率は100%(20/20)であった。
留意事項 SARS-CoV-2核酸検出は、国立感染症研究所が作成した「病原体検出マニュアル 2019-nCoV」に記載されたもの若しくはそれに準じたもの又は体外診断用医薬品のうち、使用目的又は効果として、SARS-CoV-2の 検出(COVID-19の診断又は診断の補助)を目的として 薬事承認又は認証を得ているものにより、COVID-19 の患者であることが疑われる者に対し COVID-19の診断を目的として行った場合又は COVID-19の治療を目的として入院している者に対し退院可能かどうかの判断を目的として実施した場合に限り算定できる。ただし、感染症の発生の状況、動向および原因を明らかにするための積極的疫学調査を目的として実施した場合は算定できない。なお、検査に用いる検体については、 国立感染症研究所が作成した「2019-nCoV(新型コロナウイルス)感染を疑う患者の検体採取輸送マニュアル」を参照すること。
採取した検体を、国立感染症研究所が作成した「感染性物質の輸送規則に関するガイダンス2013-2014版」に記載されたカテゴリーBの感染性物質の規定に従って、検体採取を行った保険医療機関以外の施設へ輸送し検査を委託して実施した場合は、本区分の「14」SARSコロナウイルス核酸検出の所定点数4回分を合算した点数を準用して算定し、それ以外の場合は、同点数3回分を合算した点数を準用して算定する。なお、採取した検体を、検体採取を行った保険医療機関以外の施設へ輪送し検査を委託して実施した場合は、 検査を実施した施設名を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。COVID-19の患者であることが疑われる者に対し、診断を目的として本検査を実施した場合は、診断の確定までの間に、上記のように合算した点数を1回に限り算定する。ただし、発症後、本検査の結果が陰性であったものの、COVID-19以外の診断がつかず、 本検査を再度実施した場合は、上記のように合算した点数をさらに1回に限り算定できる。なお、本検査が必要と判断した医学的根拠を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。COVID-19の治療を目的として入院している者に対し、退院可能かどうかの判断を目的として実施した場合は、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律における新型コロナウイルス感染症患者の退院及び就業制限の取扱いについて(一部改正)」(令和2年6月25日健感発0625第5号)の「第1退院に関する基準」に基づいて実施した場合に限り、1回の検査につき上記のように合算した点数を算定する。なお、検査を実施した日時及びその結果を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。
製品関連URL https://www.pss.co.jp/product/reagent/elite-mgb-sars-cov-2.html
文責:プレシジョン・システム・サイエンス株式会社/監修:日本臨床検査医学会臨床検査点数委員会

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