1血圧が高いと言われた
診察室での血圧が 140/90mmHg以上、家庭での血圧が135/85mmHg 以上の場合に高血圧と判定します(日本高血圧学会 2014)。高血圧症患者さんの約90%は、明らかな原疾患がない本態性高血圧症です。
一方、高血圧症の中には特定の疾患による二次性高血圧症が10%程度含まれます。最近では、高血圧症患者さんの20人に1人が原発性アルドステロン症であるとまでい
われています。二次性高血圧症は、原疾患が治療できれば血圧も下がります。患者さんが比較的若年で、かなりの高血圧(とくに拡張期血圧)、かつ降圧薬が効きにくいという状況では、二次性高血圧症を疑い鑑別診断をしっかり行う必要があります。
治せる二次性高血圧症のうち、腎動脈狭窄が原因の腎血管性高血圧症ではレニン活性、原発性アルドステロン症ではアルドステロン、クッシング症候群ではコルチゾールやACTH、褐色細胞腫ではカテコラミン(アドレナリン・ノルアドレナリン)が血液検査で異常値を呈します。