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1膵臓にはどんな病気がありますか?
膵臓は、食べ物を消化する酵素や、血糖値を調節するインスリンなどをつくる重要な臓器です。膵臓の病気には、急性膵炎や慢性膵炎、膵のう胞、膵がんなどがあります。急性膵炎では激しい腹痛や背部痛を伴うことが多い一方、膵がんは早期には自覚症状が乏しく、発見が難しい病気として知られています。膵臓の病気の診断や病状の評価には、血液検査や画像検査が重要な役割を果たします。
2血液検査でわかること
膵臓の状態を調べる代表的な血液検査項目として、「アミラーゼ」と「リパーゼ」があります。これらは膵臓から分泌される消化酵素で、膵炎などでは血液中の値が高くなります。アミラーゼは主に膵臓と唾液腺で分泌され、膵臓の病気では膵臓由来のアミラーゼが増加します。急性膵炎の診断には膵型アミラーゼや、膵臓に特異性の高いリパーゼが役立ちますが、これらの値だけで重症度を判定することはできません。その他、特殊な膵炎である自己免疫性膵炎では血液中のIgG4 が診断の手掛かりとなります。
膵がんが疑われる場合には、CA19-9 などの腫瘍マーカーを測定しますが、早期の膵がんでは正常なことも多く、腫瘍マーカーだけで膵がんを診断することはできません。そのため、画像検査などと組み合わせて総合的に判断します。
3画像検査でわかること
膵臓を詳しく調べるためには画像検査が欠かせません。膵臓の画像検査として広く用いられるのが腹部超音波検査です。体への負担が少なく、健康診断でも行われますが、膵臓は胃や腸の奥にあるため、腸内のガスなどの影響で十分に観察できないことがあります。
より詳しく調べる場合には、CT 検査やMRI 検査などが行われます。CT検査では膵臓の形や炎症、腫瘍の有無などを確認します。MRI 検査では膵管や胆管の状態をより鮮明に観察できます。また、小さな病変が疑われる場合には、内視鏡の先端に超音波装置を付けた超音波内視鏡(EUS)が用いられることもあります。EUS は数ミリ程度の小さな病変を見つけるのに優れており、必要に応じて組織を採取する検査が行われることもあります。
膵臓の病気は、血液検査と画像検査を組み合わせることで、より正確な診断につながります。膵臓は、病気が進行するまで症状が現れにくいことがあります。腹痛や背部痛、体重減少など気になる症状がある場合は、早めに医療機関を受診しましょう。
●日本臨床検査専門医会:種々の検査を通して診断や治療に役立つ検査結果と関連する情報を臨床医に提供する臨床検査医の職能団体です。