D012感染症免疫学的検査 区分:El(既存)SARS-CoV-2・インフルエンザウイルス抗原同時検出 D012感染症免疫学的検査 区分:E3(新項目)SARS-CoV-2 ・RSウイルス抗原同時検出 D006-3 BCR-ABL1 区分:E3(改良項目)Major BCR-ABL1(mRNA定量)他
1. D012感染症免疫学的検査 区分:El(既存)SARS-CoV-2・インフルエンザウイルス抗原同時検出
ラピッドテスタ FLU&SARS-CoV-2(積水メディカル株式会社)
2. D012感染症免疫学的検査 区分:E3(新項目)SARS-CoV-2 ・RSウイルス抗原同時検出
ラピッドテスタ RSV&SARS-CoV-2(積水メディカル株式会社)
3. D006-3 BCR-ABL1 区分:E3(改良項目)Major BCR-ABL1(mRNA定量)
Major BCR-ABL mRNA測定キット「オーツカ」(大塚製薬株式会社)
4. D012 感染症免疫学的検査 区分:E1(既存)SARS-CoV-2(新型コロナウイルス)抗原検出(定性)
VトラストSARS-CoV-2Ag(ニプロ株式会社)
5. D012 感染症免疫学的検査(22) 区分:E1(既存項目)SARS-CoV-2(新型コロナウイルス)抗原検出
クイックチェイサー(R) Auto SARS-CoV-2(株式会社ミズホメディー)
富士ドライケム IMMUNO AG カートリッジ COVID-19 Ag(株式会社ミズホメディー)
6. D012 感染症免疫学的検査 区分:E1(既存)SARS-COV-2・インフルエンザウイルス抗原同時検出(定性)
SARS-CoV-2 & Flu A/Bラピッド抗原テスト(ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社)
7. D012 感染症免疫学的検査 区分:E1(既存)SARS-CoV-2・インフルエンザウイルス抗原同時検出(定性)
GLINE-SARS-CoV-2&FluA+Bキット(株式会社医学生物学研究所)
8. 区分:E3(既存)ミスマッチ修復タンパク免疫染色(免疫抗体法)病理組織標本作製
ベンタナOptiView MLH1(M1) ベンタナOptiView PMS2(A16-4) ベンタナOptiView MSH2(G219-1129)
ベンタナOptiView MSH6(SP93)(ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社)
9. D023 微生物核酸同定・定量検査 区分:E1(既存) SARS-CoV-2(新型コロナウイルス)核酸検出
コバスLiat SARS-CoV-2(ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社)
令和 4年 7月1日より保険適用 | D012感染症免疫学的検査 区分:El(既存) SARS-CoV-2・インフルエンザウイルス抗原同時検出 |
D012感染症免疫学的検査 区分:El(既存)SARS-CoV-2・インフルエンザウイルス抗原同時検出 ラピッドテスタ FLU&SARS-CoV-2 |
保険点数 | 420点 |
製品名 | ラピッドテスタ FLU&SARS-CoV-2 |
製造販売元 | 積水メディカル株式会社 |
使用目的 | 鼻咽頭ぬぐい液又は鼻腔ぬぐい液中のSARS-CoV-2抗原、A型インフルエンザウイルス抗原及びB型インフルエンザウイルス抗原の検出(SARS-CoV-2感染又はインフルエンザウイルス感染の診断の補助) |
測定方法 | イムノクロマト法 |
検 体 | 鼻咽頭ぬぐい液または鼻腔ぬぐい液 |
測定原理 | 本品はイムノクロマト法の原理に基づく、SARS-CoV-2抗原及びインフルエンザウイルス抗原を検出する試薬である。 テストデバイス内のメンブレンには、抗A型インフルエンザウイルスラットモノクローナル抗体、抗B型インフルエンザウイルスマウスモノクローナル抗体及び抗SARS-CoV-2マウスモノクローナル抗体をそれぞれライン状に固相化している。また、テストデバイス内には金コロイド標識抗A型インフルエンザウイルスマウスモノクローナル抗体、金コロイド標識抗B 型インフルエンザウイルスマウスモノクローナル抗体及び金コロイド標識抗SARS-CoV-2マウスモノクローナル抗体を含む標識抗体パッドが内蔵されている。 検体中のA型インフルエンザウイルス抗原又はB型インフルエンザウイルス抗原は、金コロイド標識抗A型インフルエンザウイルスマウスモノクローナル抗体又は金コロイド標識抗B型インフルエンザウイルスマウスモノクローナル抗体と反応して複合体を形成してメンブレン上を移動する。この複合体は、メンブレンに固相化された抗A型インフルエンザウイルスラットモノクローナル抗体又は抗B型インフルエンザウイルスマウスモノクローナル抗体に結合すると金コロイド標識抗体の赤紫色のラインとして観察される。 SARS-CoV-2抗原も同様に、金コロイド標識抗SARS-CoV-2マウスモノクローナル抗体と反応して複合体を形成してメンブレン上を移動する。この複合体は、メンブレンに固相化された抗SARS-CoV-2マウスモノクローナル抗体に結合すると金コロイド標識抗体の赤紫色のラインとして観察される。 コントロールラインは、金コロイド標識抗A型インフルエンザウイルスマウスモノクローナル抗体及び金コロイド標識抗B型インフルエンザウイルスマウスモノクローナル抗体及び金コロイド標識抗SARS-CoV-2マウスモノクローナル抗体がメンブレン上を移動し、メンブレン上に固相化された抗マウスIgGヤギ抗体に結合すると金コロイド標識抗体の赤紫色のラインとして観察される。 |
臨床性能試験の概要 | 本品と成分・成分量が同一の「ラピッドテスタFLU・NEXT」及び「ラピッドテスタSARS-CoV-2」との相関性試験成績を参考として示す。 インフルエンザウイルス 国内の臨床検体(鼻咽頭ぬぐい液)を用いたウイルス分離培養法との比較に基づく試験成績(464検体)は、A型インフルエンザウイルスの陽性一致率97.2 % (205/211)、陰性一致率96.0%(243/253)、全体一致率96.6%(448/464)であり、B型インフルエンザウイルスの陽性一致率93.2%(55/59)、陰性一致率99.3%(402/405)、全体一致率98.5%(457/464)であった。上記の結果において、本品陽性、ウイルス分離培養法で陰性の結果が得られた検体についてPCR法で確認試験を行い、PCR法が陽性の場合には対照法陽性として一致率を求めた結果、A型インフルエンザウイルスの陽性一致率97.2%(212/218)、陰性一致率98.8%(243/246)、全体一致率98.1%(455/464)であり、B型インフルエンザウイルスの陽性一致率93.2%(55/59)、陰性一致率99.3%(402/405)、全体一致率98.5%(457/464)であった。 SARS-CoV-2 国内の臨床保存検体(鼻咽頭ぬぐい液)を用いた、国立感染症研究所の「病原体検出マニュアル2019-nCoV Ver.2.9.1」にしたがったRT-PCR法(以下「感染研法」という。)との比較に基づく試験成績(150検体)は、陽性一致率68.6%(59/86)、陰性一致率100%(64/64)、全体一致率82.0%(123/150)であった。また、RT-PCR法で陽性となった検体について、テスト試料中の換算RNAコピー数(推定値)に応じて比較すると、陽性一致率は1,600コピー/テスト以上の検体に対して95.3 %(41 /43)、400コピー/テスト以上の検体に対して94.0%(47/50)、100コピー/テスト以上の検体に対して91.4%(53/58)であった。 国内の臨床保存検体(鼻腔ぬぐい液)を用いた、国立感染症研究所の「病原体検出マニュアル2019-nCoV Ver.2.9.1」にしたがったRT-PCR法(以下「感染研法」という。)との比較に基づく試験成績(138検体)は、陽性一致率57.1 % (20/35)、陰性一致率100 % (103/103)、全体一致率89.1%(123/138)であった。また、RT-PCR法で陽性となった検体について、テスト試料中の換算RNAコピー数 (推定値)に応じて比較すると、 陽性一致率は1,600コピー/テスト以上の検体に対して93.3%(14/15)、400コピー/テスト以上の検体に対して85.7%(18/21)、100コピー/テスト以上の検体に対して82.6%(19/23)であった。 また鼻腔ぬぐい液を採取した綿棒の綿球部に、検体希釈液中で最小検出感度を含む3濃度になるよう調製したA型インフルエンザウイルス培養液又はB型インフルエンザウイルス培養液、SARS-CoV-2培養液を各10 μL添加し、検体希釈液で抽出して測定を行った結果、最小検出感度以上の濃度においてA型インフルエンザウイルス陽性率100%(40/40)、B型インフルエンザウイルス陽性率100%(40/40)、SARS-CoV-2陽性率100%(40/40)であった。 |
留意事項 | - 本品付属の検体希釈液は、ラピッドテスタ RSV&SARS-CoV-2にも使用できる。 - 本品の判定が陰性であっても、SARS-CoV-2感染又はインフルエンザウイルス感染を否定するものではない。 - 検査に用いる検体については、厚生労働省より公表されている「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)病原体検査の指針」を参照すること。 - 診断は厚生労働省より発表されている医療機関・検査機関向けの最新情報を参照し、本製品による検査結果のみで行わず、臨床症状も含めて総合的に判断すること。 - SARS-CoV-2抗原の検出において、鼻腔ぬぐい液を検体とした場合、鼻咽頭ぬぐい液に比べ検出感度が低い傾向が認められているため、検体の採取に際して留意すること。 - 検体採取および取扱いについては、必要なバイオハザード対策を講じること。 |
参考資料 | 1)新型コロナウイルス感染症(COVID-19)病原体検査の指針(第5.1版)厚生労働省(オンライン), 入手先 https://www.mhlw.go.jp/content/000914399.pdf 2)病原体検出マニュアル 2019-nCoV Ver.2.9.1 国立感染症研究所:(オンライン), 入手先 https://www.niid.go.jp/niid/images/lab-manual/2019-nCoV20200319.pdf 3)新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)検査法の運用についてのガイドライン(第3版)国立感染症研究所(オンライン), 入手先 https://www.niid.go.jp/niid/images/lab-manual/reference/COVID-19-PCR-test-practical_R3.pdf 4)2019-nCoV(新型コロナウイルス)感染を疑う患者の検体採取・輸送マニュアル 国立感染症研究所(オンライン), 入手先 https://www.niid.go.jp/niid/images/pathol/pdf/2019-nCoV_210319.pdf 5)インフルエンザ診断マニュアル(第4版)国立感染症研究所(オンライン), 入手先 https://www.niid.go.jp/niid/images/lab-manual/influenza20190116.pdf 6)三田村敬子, その他. 医学と薬学 2011; 66(6): 1015. 7)山崎雅彦, その他. 医学と薬学 2018; 75(11): 1461-70. |
文責:積水メディカル株式会社 / 監修:日本臨床検査医学会臨床検査点数委員会 |
令和 4年 9月1日より保険適用 | D012感染症免疫学的検査 区分:E3(新項目) SARS-CoV-2 ・RSウイルス抗原同時検出 |
D012感染症免疫学的検査 区分:E3(新項目)SARS-CoV-2 ・RSウイルス抗原同時検出 ラピッドテスタ RSV&SARS-CoV-2 |
保険点数 | 420点 |
製品名 | ラピッドテスタ RSV&SARS-CoV-2 |
製造販売元 | 積水メディカル株式会社 |
使用目的 | 鼻咽頭ぬぐい液又は鼻腔ぬぐい液中のSARS-CoV-2抗原及びRSウイルス抗原の検出(SARS-CoV-2感染又はRSウイルス感染の診断補助) |
測定方法 | イムノクロマト法 |
有 用 性 | 特別な装置類を必要とせず、 迅速かつ簡便な操作により鼻咽頭ぬぐい液または鼻腔ぬぐい液中のSARS-CoV-2抗原及びRSウイルス抗原の検出の有無を約10分で目視判定できる。また、専用装置を用いた装置判定も併用可能。 |
検 体 | 鼻咽頭ぬぐい液又は鼻腔ぬぐい液 |
測定原理 | 本品はイムノクロマト法の原理に基づく、SARS-CoV-2抗原及びRSウイルス抗原を検出する試薬である。 テストデバイス内のメンブレンには、抗RSウイルスマウスモノクローナル抗体、抗SARS-CoV-2マウスモノクローナル抗体がライン状に固相化している。また、テストデバイス内には金コロイド標識抗RSウイルスマウスモノクローナル抗体、金コロイド標識抗SARS-CoV-2マウスモノクローナル抗体を含む標識抗体パッドが内蔵されている。 検体中のRSウイルス抗原は、テストデバイスの標識抗体パッドの金コロイド標識抗RSウイルスマウスモノクローナル抗体と反応して複合体を形成しメンブレン上を移動する。この複合体は、メンブレンに固相化された抗RSウイルスマウスモノクローナル抗体に結合すると、金コロイド標識抗体の赤紫色のラインとして観察される。SARS-CoV-2抗原も同様に、金コロイド標識抗 SARS-CoV-2マウスモノクローナル抗体と反応して複合体を形成してメンブレン上を移動する。この複合体は、メンブレンに固相化された抗 SARS-CoV-2マウスモノクローナル抗体に結合すると金コロイド標識抗体の赤紫色のラインとして観察される。 コントロールラインは、金コロイド標識抗RSウイルスマウスモノクローナル抗体、金コロイド標識抗 SARS-CoV-2マウスモノクローナル抗体がメンブレン上を移動し、メンブレン上に固相化された抗マウスIgGヤギ抗体に結合すると金コロイド標識抗体の 赤紫色のラインとして観察される。 |
臨床性能試験の概要 | 本品と成分・成分量が同一の「ラピッドテスタ RSV-アデノ・NEXT」及び「ラピッドテスタ SARS-CoV-2」との相関性試験成績を参考として示す。 RSウイルス 国内の臨床検体(鼻咽頭検体)を用いたPCR法との比較に基づく試験成績(706検体)は、陽性一致率98.1%(254/259)、陰性一致率100%(447/447)、全体一致率99.3%(701/706)であった。 SARS-CoV-2 国内の臨床保存検体(鼻咽頭ぬぐい液)を用いた、国立感染症研究所の「病原体検出マニュアル2019-nCoV Ver.2.9.1」にしたがったRT-PCR 法(以下「感染研法」という。)との比較に基づく試験成績(150検体)は、陽性一致率68.6%(59/86)、陰性一致率100%(64/64)、全体一致率82.0%(123/150)であった。また、RT-PCR法で陽性となった検体について、テスト試料中の換算RNAコピー数(推定値)に応じて比較すると、陽性一致率は1,600コピー/テスト以上の検体に対して95.3%(41/43)、400コピー/テスト以上の検体に対して94.0%(47/50)、100コピー/テスト以上の検体に対して91.4%(53/58)であった。 国内の臨床保存検体(鼻腔ぬぐい液)を用いた、国立感染症研究所の「病原体検出マニュアル2019-nCoV Ver.2.9.1」にしたがったRT-PCR法(以下「感染研法」という。)との比較に基づく試験成績(138検体)は、陽性一致率57.1%(20/35)、陰性一致率100%(103/103)、全体一致率89.1%(123/138)であった。また、RT-PCR法で陽性となった検体について、テスト試料中の換算RNAコピー数(推定値)に応じて比較すると、陽性一致率は1,600コピー/テスト以上の検体に対して93.3%(14/15)、400コピー/テスト以上の検体に対して85.7%(18/21)、100コピー/テスト以上の検体に対して82.6%(19/23)であった。 また鼻腔ぬぐい液を採取した綿棒の綿球部に、検体希釈液中で最小検出感度を含む3濃度になるよう調製したRSウイルス培養液又はSARS-CoV-2培養液を各10 μL添加し、検体希釈液で抽出して測定を行った結果、最小検出感度以上の濃度においてRSウイルス陽性率100%(40/40)、SARS-CoV-2陽性率100%(40/40)であった。 |
留意事項 | - 本品付属の検体希釈液は、ラピッドテスタFLU&SARS-CoV-2にも使用できる。 - 本品の判定が陰性であっても、SARS-CoV-2感染又はRSウイルス感染を否定するものではない。 - 検査に用いる検体については、厚生労働省より公表されている「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)病原体検査の指針」を参照すること。 - 診断は厚生労働省より発表されている医療機関・検査機関向けの最新情報を参照し、本製品による検査結果のみで行わず、臨床症状も含めて総合的に判断すること。 - SARS-CoV-2抗原の検出において、鼻腔ぬぐい液を検体とした場合、鼻咽頭ぬぐい液に比べ検出感度が低い傾向が認められているため、検体の採取に際して留意すること。 - 検体採取および取扱いについては、必要なバイオハザード対策を講じること。 |
参考文献 | 1)新型コロナウイルス感染症(COVID-19)病原体検査の指針(第5.1版)厚生労働省(オンライン), 入手先 https://www.mhlw.go.jp/content/000914399.pdf 2)病原体検出マニュアル 2019-nCoV Ver.2.9.1 国立感染症研究所(オンライン), 入手先 https://www.niid.go.jp/niid/images/lab-manual/2019-nCoV20200319.pdf 3)新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)検査法の運用についてのガイドライン(第3版)国立感染症研究所(オンライン), 入手先 https://www.niid.go.jp/niid/images/lab-manual/reference/COVID-19-PCR-test-practical_R3.pdf 4)2019-nCoV(新型コロナウイルス)感染を疑う患者の検体採取・輸送マニュアル 国立感染症研究所(オンライン), 入手先 https://www.niid.go.jp/niid/images/pathol/pdf/2019-nCoV_210319.pdf 5)堤裕幸. RSウイルス感染症. 感染症学雑誌 2005; 79: 857-63. 6)南波広行, 和田靖之. アデノウイルス感染症. 耳鼻咽喉科展望 2008; 51: 456-61. 7)中野貴司. 感染医学講座(2)冬場の感染症対策: インフルエンザの早期診断から予防まで. 看護実践の科学 2015;40(12): 42-8. |
文責:積水メディカル株式会社 / 監修:日本臨床検査医学会臨床検査点数委員会 |
令和 4年 9月より保険適用(適用拡大) | DD006-3 BCR-ABL1 区分:E3(改良項目) Major BCR-ABL1(mRNA定量) |
D006-3 BCR-ABL1 区分:E3(改良項目)Major BCR-ABL1(mRNA定量) Major BCR-ABL mRNA測定キット「オーツカ」 |
保険点数 | 2,520点 ※算定に関しては、下記【留意事項】を参照 |
製品名 | Major BCR-ABL mRNA測定キット「オーツカ」 |
製造販売元 | 大塚製薬株式会社 |
主な対象 | 慢性骨髄性白血病(CML)又はMajor BCR-ABLを有するフィラデルフィア染色体(Ph)陽性急性リンパ性白血病(ALL)が疑われる患者及びその患者 |
主な測定目的 | 末梢血白血球より抽出したRNA中のMajor BCR-ABL mRNA/ABL mRNA比(国際標準値)の測定(CMLの診断補助及び治療効果のモニタリング) 末梢血白血球又は骨髄液有核細胞より抽出したRNA中のMajor BCR-ABL mRNA/ABL mRNA比の測定(MajorBCR-ABLを有するPh陽性ALLの診断補助及び治療効果のモニタリング) |
測定方法 | 定量リアルタイムRT-PCR法 |
検 体 | 末梢血白血球又は骨髄液有核細胞より抽出したRNA |
有 用 性 | Phは22番染色体のq11に局在するBCR遺伝子が9番染色体のq34に局在するABL1遺伝子の切断と転座により形成される。このBCR-ABL1融合遺伝子は、Ph陽性ALL発症の直接的な原因遺伝子である。BCR-ABL1融合遺伝子には切 断点の違いにより2つの型が存在し、約70%がminor BCR-ABL1、約30%がMajor BCR-ABL1であるとの報告がある1)。 Major BCR-ABL mRNAの測定は、Ph陽性ALLの診断補助に加え、治療効果のモニタリングマーカーとして有用である。 本試薬は,モニタリングの指標となるMRD(微小残存病変)の定量評価を可能にする。 |
説 明 | Major BCR-ABL1 mRNAの測定は、CMLを対象に保険適用されているが、これまでALLについては対象外であり、臨床現場では自家調製試薬を用いて実施されていた。令和4年9月1日より、本試薬において、既承認のCMLに加えて、Major BCR-ABL1を有するPh陽性ALLの診断補助及び治療効果のモニタリングの適用追加が追加された。 臨床性能試験において、骨髄液18検体及び末梢血24検体を用いて、対照検査の白血病関連キメラ遺伝子スクリーニング検査と本試薬の一致率について検討した。その結果、骨髄液18検体を対象とした場合は、陽性一致率は100%(4/4)、陰性一致率は100%(14/14)となり、全体一致率は100%(18/18)であった。また、末梢血24検体を対象とした場合は、陽性一致率100%(7/7)、陰性一致率100%(17/17)及び全体一致率100%(24/24)であった。さらに、本試薬及び登録衛生検査所の自家調製試薬の両測定法で数値が得られた骨髄液9検体について相関性を検討した結果、相関係数r=0.95の高い相関が認められた。 |
留意事項 | 1. 別添1第2章第3部第1節第1款D006-3に次を加える。 (3)フィラデルフィア染色体陽性急性リンパ性白血病の診断補助及び治療効果のモニタリングを目的として測定した場合、「1」のMajor BCR-ABL1(mRNA定量(国際標準値))の所定点数を準用して算定する。 Major BCR-ABL1(mRNA定量)は、リアルタイムRT-PCR法により測定した場合に限り算定できる。 |
参考文献 | 1) Melo JV, Gordon DE, Tuszynski A, et al. Expression of the ABL-BCR fusion gene in Philadelphia-positive acute lymphoblastic leukemia. Blood 1993; 81(10): 2488-91. |
文責:大塚製薬株式会社/監修:日本臨床検査医学会臨床検査点数委員会 |
令和 4年 8月18日より保険適用 | D023 D012感染症免疫学的検査 区分:E1(既存) SARS-CoV-2(新型コロナウイルス)抗原検出(定性) |
D012 感染症免疫学的検査 区分:E1(既存)SARS-CoV-2(新型コロナウイルス)抗原検出(定性) VトラストSARS-CoV-2Ag |
保険点数 | 300点 |
製品名 | VトラストSARS-CoV-2Ag |
製造販売元 | ニプロ株式会社 |
使用目的 | 鼻咽頭ぬぐい液又は鼻腔ぬぐい液中のSARS-CoV-2抗原の検出(SARS-CoV-2感染の診断の補助) |
測定方法 | イムノクロマト法 |
検 体 | 鼻咽頭ぬぐい液又は鼻腔ぬぐい液 |
有 用 性 | 本キットは、特別な装置を必要とせず。簡易な操作により約15分でSARS-CoV-2を検出することができる。 |
測定原理 | SARS-CoV-2抗原は、コンジュゲートパッドに含浸された金コロイド標識抗SARS-CoV-2モノクローナル抗体(マウス)と複合体を形成し、テストライン(T)上に固相された抗SARS-CoV-2 モノクローナル抗体(マウス)によって捕捉され、青緑色を呈す。このテストライン(T)の呈色の有無を目視によって確認し、検体中のSARS-CoV-2 抗原の存在を判定する。 |
説 明 | SARS-CoV-2は2019年12月に確認された新型コロナウイルスである。 SARS-CoV-2による感染症を新型コロナウイルス感染症(COVID-19)と呼び、主な症状として、発熱、呼吸器症状、倦怠感などがあり、頭痛、消化器症状、鼻汁、味覚異常、関節痛などの症状が出る場合もある。 COVID-19における検査については、現在、核酸検出検査(リアルタイムRT-PCR等)、抗原検査(定性、定量)が実施されており、いずれの検査でも病原体が検出された場合、検体採取時点における感染が確定される。本キットは鼻咽頭ぬぐい液、又は鼻腔ぬぐい液から特別な機器類を必要とせず、簡便な操作で迅速にSARS-CoV-2抗原の検出が可能であり、SARS-CoV-2感染の診断の補助に有用である。 |
臨床性能試験の概要 | (1)国内臨床検体(鼻咽頭ぬぐい液)を用いてイムノクロマト法との相関性試験成績を行った結果、陽性一致率:89.4%(42例/47例)、陰性一致率:99.3%(147例/148例)、全体一致率:96.9%(189例/195例)であった。 (2)海外臨床検体(鼻咽頭ぬぐい液)を用いてRT-PCR法との相関性試験成績を行った結果、陽性一致率:99.0%(102例/103例)、陰性一致率:100% (433例/433例)、全体一致率:99.8%(535例/536例)であった。 (3)海外臨床検体(鼻腔ぬぐい液)を用いてRT-PCR法(同一患者から採取した鼻咽頭ぬぐい液)との相関性試験成績を行った結果、陽性一致率:98.7%(148例/150例)、陰性一致率:100% (298例/298例)、全体一致率:99.6%(446例/448例)であった。 |
留意事項 | SARS-CoV-2抗原検出(定性)は、当該検査キットが薬事承認された際の検体採取方法で採取された検体を用いて、SARS-CoV-2抗原の検出(COVID-19(新型コロナウイルス感染症をいう。以下同じ。)の診断又は診断の補助)を目的として薬事承認又は認証を得ているものにより、COVID-19の患者であることが疑われる者に対しCOVID-19の診断を目的として行った場合に限り、「26」マイコプラズマ抗原定性(免疫クロマト法)の所定点数2回分を合算した点数を準用して算定する。ただし、感染症の発生の状況、動向及び原因を明らかにするための積極的疫学調査を目的として実施した場合は算定できない。COVID-19の患者であることが疑われる者に対し、診断を目的として本検査を実施した場合は、診断の確定までの間に、上記のように合算した点数を1回に限り算定する。ただし、発症後、本検査の結果が陰性であったものの、COVID-19以外の診断がつかない場合は、上記のように合算した点数をさらに1回に限り算定できる。なお、本検査が必要と判断した医学的根拠を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。なお、SARS-CoV-2 抗原検出(定性)を実施した場合、SARS-CoV-2抗原検出(定量)については、別に算定できない。 |
参考資料 | 1) 新型コロナウイルス感染症の検査に係る診療報酬点数の見直しについて(周知) https://anshin.pref.tokushima.jp/med/experts/docs/2022062900065/files/1.pdf 2) 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)病原体検査の指針 第5.1版 https://www.mhlw.go.jp/content/000914399.pdf 3) 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き第8.0版 https://www.mhlw.go.jp/content/000936655.pdf |
製品関連URL | https://med.nipro.co.jp/med_eq_category_detail?id=a1U2x00000N9CtSEAV&name=V%E3%83%88%E3%83%A9%E3%82%B9%E3%83%88+SARS-CoV-2+Ag |
文責:大塚製薬株式会社/監修:日本臨床検査医学会臨床検査点数委員会 |
令和 4年 8月18日より保険適用 | D012 感染症免疫学的検査(22) 区分:E1(既存項目) SARS-CoV-2(新型コロナウイルス)抗原検出 |
D012 感染症免疫学的検査(22) 区分:E1(既存項目)SARS-CoV-2(新型コロナウイルス)抗原検出 ・クイックチェイサー(R) Auto SARS-CoV-2 ・富士ドライケム IMMUNO AG カートリッジ COVID-19 Ag |
保険点数 | 300点 |
製品名 | ・クイックチェイサー(R) Auto SARS-CoV-2 ・富士ドライケム IMMUNO AG カートリッジ COVID-19 Ag |
製造販売元 | 株式会社ミズホメディー |
使用目的 | 鼻咽頭ぬぐい液、鼻腔ぬぐい液又は唾液中のSARS-CoV-2抗原の検出(SARS-CoV-2感染の診断の補助) |
測定方法 | イムノクロマト法によるSARS-CoV-2抗原検出 |
検 体 | 鼻咽頭ぬぐい液、鼻腔ぬぐい液、唾液 |
説 明 | 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、2019年の感染確認以降、世界的な脅威となっており、早期診断と感染拡大防止のためPCR検査が行われているが、検査のためには遺伝子に関する専門知識や、煩雑な前処理、高額の機器と操作技術が必要である。 本品は、イムノクロマト法と写真の現像技術を組み合わせた増幅反応により、標識に用いる金コロイド粒子を増幅し、検出感度を向上した製品で、試薬を内蔵した専用カートリッジと、判定を自動で行う小型装置で構成されており、試料をカートリッジに滴下して装置にセットするだけの1ステップ操作で、迅速に抗原検査を行うことができる高感度迅速診断システムである。 RT-PCR法と、本製品の比較試験を行った結果、鼻咽頭ぬぐい液では、国内臨床保存検体(175例)において、陽性一致率80.0%、陰性一致率100%、全体一致率92.0%であった。なお、ウイルスRNA量が1,000コピー/テスト以上の検体では、陽性一致率 100%であった。 鼻腔ぬぐい液では、国内臨床保存検体(53例)において、陽性一致率77.3%、陰性一致率100%、全体一致率90.6%であった。なお、ウイルスRNA量が400コピー/テスト以上の検体では、陽性一致率 100%であった。 唾液では、国内臨床保存検体(271例)において、陽性一致率78.6%、陰性一致率99.1%、全体一致率87.5%であった。なお、ウイルスRNA量が1,000コピー/テスト以上の検体では、陽性一致率 94.0%であった。 また、同一患者より採取した鼻咽頭ぬぐい液と唾液の相関性試験(158例)において、鼻咽頭ぬぐい液に対する唾液の陽性一致率は、84.6%、陰性一致率 100%、全体一致率94.9%であった。 |
留意事項 | SARS-CoV-2(新型コロナウイルスをいう。以下同じ。)抗原検出(定性・定量)SARS-CoV-2抗原検出(定性)は、当該検査キットが薬事承認された際の検体採取方法で採取された検体を用いて、SARS CoV-2抗原の検出(COVID-19(新型コロナウイルス感染症をいう。以下同じ。)の診断又は診断の補助)を目的として薬事承認又は認証を得ているものにより、COVID-19の患者であることが疑われる者に対しCOVID-19の診断を目的として行った場合に限り、「25」マイコプラズマ抗原定性(免疫クロマト法)の所定点数2回分を合算した点数を準用して算定する。ただし、感染症の発生の状況、動向及び原因を明らかにするための積極的疫学調査を目的として実施した場合は算定できない。 COVID-19の患者であることが疑われる者に対し、診断を目的として本検査を実施した場合は、診断の確定までの間に、上記のように合算した点数を1回に限り算定する。 ただし、発症後、本検査の結果が陰性であったものの、COVID-19以外の診断がつかない場合は、上記のように合算した点数をさらに1回に限り算定できる。なお、本検査が必要と判断した医学的根拠を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。 なお、SARS-CoV-2抗原検出(定性)を実施した場合、SARS-CoV-2抗原検出(定量)については、別に算定できない。 |
製品関連URL | https://www.mizuho-m.co.jp/product/product_details/000674.php |
文責:株式会社ミズホメディー / 監修:日本臨床検査医学会臨床検査点数委員会 |
令和 4年 9月7日より保険適用 | D012 感染症免疫学的検査 区分:E1(既存) SARS-COV-2・インフルエンザウイルス抗原同時検出(定性) |
D012 感染症免疫学的検査 区分:E1(既存)SARS-COV-2・インフルエンザウイルス抗原同時検出(定性) SARS-CoV-2 & Flu A/Bラピッド抗原テスト |
保険点数 | 420点 |
製品名 | SARS-CoV-2 & Flu A/Bラピッド抗原テスト |
製造販売元 | ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社 |
使用目的 | 鼻咽頭ぬぐい液又は鼻腔ぬぐい液中のSARS-CoV-2抗原、A型インフルエンザウイルス抗原及びB型インフルエンザウイルス抗原の検出(SARS-CoV-2感染又はインフルエンザウイルス感染の診断の補助) |
測定方法 | イムノクロマト法 |
検 体 | 鼻咽頭ぬぐい液 |
測定原理 | 本品は、イムノクロマト法を原理として検体中のSARS-CoV-2抗原、A型インフルエンザウイルス抗原及びB型インフルエンザウイルス抗原を検出するキットである。 テストデバイスの検体滴下孔には、金コロイド結合抗 SARS-CoV-2マウスモノクローナル抗体、金コロイド結合抗A型インフルエンザウイルスマウスモノクローナル抗体及び金コロイド結合抗B型インフルエンザウイルスマウスモノクローナル抗体が乾燥・塗布されている。検体滴下孔に検体を滴下すると、検体中の SARS-CoV-2抗原、A型インフルエンザウイルス抗原、B型インフルエンザウイルス抗原はそれぞれ金コロイド結合抗SARS-CoV-2マウスモノクローナル抗体、金コロイド結合抗A型インフルエンザウイルスマウスモノクローナル抗体、及び金コロイド結合抗B型インフルエンザウイルスマウスモノクローナル抗体と複合体を形成する。この免疫複合体はテストデバイスのニトロセルロースメンブレン内を毛細管現象により移動し、判定窓のSライン上に固相化された抗 SARS-CoV-2 マウスモノクローナル抗体、Aライン上に固相化された抗A型インフルエンザウイルスマウスモノクローナル抗体、及びBライン上に固相化された抗B型インフルエンザウイルスマウスモノクローナル抗体に特異的に捕捉され、赤色のラインを呈する。このラインの有無を目視により確認し、検体中のSARS-CoV-2抗原、A型インフルエンザウイルス抗原及びB型インフルエンザウイルス抗原の有無を判定する。 同様に、テストデバイスの検体滴下孔には金コロイド結合ニワトリIgY抗体が乾燥・塗布されている。検体滴下孔に検体を滴下すると、抽出用バッファーと共に金コロイド結合ニワトリIgY抗体はテストデバイスのニトロセルロースメンブレン内を毛細管現象により移動し、判定窓のコントロール(C)ライン上に固相化された抗ニワトリIgYマウスモノクローナル抗体に特異的に捕捉され、赤色のラインを呈する。このラインの有無を目視により確認し、検体が判定窓まで移動したかどうかを確認する。 |
説 明 | 2019年に発生した新型コロナウイルス、すなわちSARS-CoV-2は、2019年に武漢ウイルス性肺炎症例により発見され、2020年3月11日に世界保健機関(WHO)によりパンデミックが宣言された。WHOは、COVID-19がかぜや重症急性呼吸器症候群(SARS)など、より重篤な疾患を引き起こす可能性があることを確認した。 A型インフルエンザウイルス、B型インフルエンザウイルスは毎年季節的な流行が見られるインフルエンザを引き起こす。 これら3種類のウイルスによる症状は似通っており、大多数は無症状からかぜ様症状(発熱、咳、関節痛、筋肉痛、息切れ等)を呈するのみだが、重症例では肺炎、呼吸困難、重度の急性呼吸器症候群(SARS)、腎不全、さらには死に至ることさえあり、症状のみによる鑑別は困難である。 本品はイムノクロマト法により鼻咽頭ぬぐい液中のSARS-CoV-2抗原、A型インフルエンザウイルス又はB型インフルエンザウイルスを検出するものである。特別な検査機器を必要とせず、簡便な検体処理により約15分で結果報告が可能であることから、COVID-19及びインフルエンザの診断補助に有用であると考える。 |
臨床性能試験の概要 | SARS-CoV-2 COVID-19と診断された患者の残余検体(ウイルス輸送培地に懸濁した鼻咽頭ぬぐい液)を用い、「病原体検出マニュアル2019-nCoV Ver.2.9.1」に記載された検出法(感染研法)との一致率を検討したところ、陽性一致率28.6%(10/35)、陰性一致率100%(11/11)及び全体一致率45.7%(21/46)であった。 感染研法で陽性となった35検体をCt値より推定したウイルス濃度に基づきグループ化し、ウイルス濃度ごとの本品の検出率(感染研法との陽性一致率)を算出したところ、103~104 copies/testにて57.1~62.5%、104 copies/testにて100%であった。 インフルエンザ A型インフルエンザウイルス株(A/Hong Kong/2671/2019)を異なる健康成人から採取した陰性の鼻咽頭ぬぐい液にスパイクし、それぞれの鼻咽頭ぬぐい液で希釈して希釈系列を作製した。本品と既承認品の検出率を比較した結果、希釈倍率1/20以上の場合、100%一致した。 B型インフルエンザウイルス株(B/Victoria/705/2018)を異なる健康成人から採取した陰性の鼻咽頭ぬぐい液にスパイクし、それぞれの鼻咽頭ぬぐい液で希釈して希釈系列を作製した。本品と既承認品の検出率を比較した結果、希釈倍率1/25以上の場合、100%一致した。 |
留意事項 | SARS-CoV-2・RSウイルス抗原同時検出(定性)は、当該検査キットが薬事承認された際の検体採取方法で採取された検体を用いて、SARS-CoV-2抗原及びインフルエンザウイルス抗原の検出を目的として薬事承認又は認証を得ているものにより、COVID-19の患者であることが疑われる者に対しCOVID-19の診断を目的として行った場合に限り、「39」単純ヘルペスウイルス抗原定性(角膜)の所定点数2回分を合算した点数を準用して算定する。ただし、感染症の発生の状況、動向及び原因を明らかにするための積極的疫学調査を目的として実施した場合は算定できない。 COVID-19の患者であることが疑われる者に対し、診断を目的として本検査を実施した場合は、診断の確定までの間に、上記のように合算した点数を1回に限り算定する。ただし、発症後、本検査の結果が陰性であったものの、COVID-19以外の診断がつかない場合は、上記のように合算した点数をさらに1回に限り算定できる。なお、本検査が必要と判断した医学的根拠を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。 SARS-CoV-2・インフルエンザウイルス抗原同時検出(定性)を実施した場合、「22」のインフルエンザウイルス抗原定性、SARS-CoV-2抗原検出(定性)及びSARS-CoV-2抗原検出(定量)については、別に算定できない。 |
製品関連URL | https://diagnostics.roche.com/jp/ja/products/params/sars-cov-2-flu-a-b.html |
文責:ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社 / 監修:日本臨床検査医学会臨床検査点数委員会 |
令和 4年 9月14日より保険適用 | D012 感染症免疫学的検査 区分:E1(既存) SARS-CoV-2・インフルエンザウイルス抗原同時検出(定性) |
D012 感染症免疫学的検査 区分:E1(既存)SARS-CoV-2・インフルエンザウイルス抗原同時検出(定性) GLINE-SARS-CoV-2&FluA+Bキット |
保険点数 | 420点 |
製品名 | GLINE-SARS-CoV-2&FluA+Bキット |
製造販売元 | 株式会社医学生物学研究所 |
使用目的 | 鼻咽頭ぬぐい液又は鼻腔ぬぐい液中のSARS-CoV-2抗原、A型インフルエンザウイルス抗原及びB型インフルエンザウイルス抗原の検出(SARS-CoV-2感染又はインフルエンザウイルス感染の診断補助) |
測定方法 | 免疫クロマト法 |
検 体 | 鼻咽頭ぬぐい液又は鼻腔ぬぐい液 |
有 用 性 | SARS-CoV-2抗原 1.臨床保存検体試験 生理食塩水に懸濁された鼻咽頭ぬぐい液を用いて、既承認品(抗原検査法(簡易キット))との相関性試験を実施した。 A社既承認品との相関性試験 陽性一致率: 93.3%(14例/15例) 陰性一致率: 100%(60例/60例) B社既承認品との相関性試験 陽性一致率: 100%(11例/11例) 陰性一致率: 95.3%(61例/64例) 2.不活化ウイルス添加試験 不活化SARS-CoV-2を陰性鼻咽頭ぬぐい液もしくは陰性鼻腔ぬぐい液に添加した陽性検体(各20検体)及びウイルス未添加の陰性検体(20検体)を用いて、本品と既承認品(抗原検査法(簡易キット))の陽性率を比較した。 陰性鼻咽頭ぬぐい液への不活化ウイルス添加試験 ウイルス量(TCID50/mL)/陽性率 本品 0/0%(0/20)2,500/25%(5/20)5,000/90%(18/20)10,000/100%(20/20) A社既承認品 0/0%(0/20)2,500/20%(4/20)5,000/70%(14/20)10,000/95%(19/20) B社既承認品 0/0%(0/20)2,500/0%(0/20)5,000/0%(0/20)10,000/0%(0/20) 陰性鼻腔ぬぐい液への不活化ウイルス添加試験 ウイルス量(TCID50/mL)/陽性率 本品 0/0%(0/20)2,500/0%(0/20)5,000/50%(10/20)10,000/90%(18/20) A社既承認品 0/0%(0/20)2,500/15%(3/20)5,000/80%(16/20)10,000/100%(20/20) B社既承認品 0/0%(0/20)2,500/0%(0/20)5,000/0%(0/20)10,000/0%(0/20) A型インフルエンザウイルス抗原及びB型インフルエンザウイルス抗原 1.不活化ウイルス添加試験 不活化A型インフルエンザウイルス又は不活化B型インフルエンザウイルスを陰性鼻咽頭ぬぐい液又は陰性鼻腔ぬぐい液に添加した陽性検体(各20検体)及びウイルス未添加の陰性検体(各20検体)を用いて、本品と既承認品(抗原検査法(簡易キット))の検査結果を比較した。 陰性鼻咽頭ぬぐい液への不活化ウイルス添加試験 (ウイルス量(オg/mL)/陽性・陰性一致率) A型インフルエンザウイルス 本品0.35/100%(20/20) 0.70/100%(20/20) 2.10/100%(20/20) C社既承認品0.35/0%(0/20) 0.70/65%(13/20) 2.10/100%(20/20) B型インフルエンザウイルス 本品0.35/70%(14/20) 0.70/100%(20/20) 2.10/100%(20/20) C社既承認品0.35/15%(3/20) 0.70/75%(15/20) 2.10/100%(20/20) 陰性鼻腔ぬぐい液への不活化ウイルス添加試験 (ウイルス量(オg/mL)/陽性・陰性一致率) A型インフルエンザウイルス 本品0.35/60%(12/20) 0.70/100%(20/20) 2.10/100%(20/20) C社既承認品0.35/0%(0/20) 0.70/85%(17/20) 2.10/100%(20/20) B型インフルエンザウイルス 本品0.35/15%(3/20) 0.70/95%(19/20) 2.10/100%(20/20) C社既承認品0.35/0%(0/20) 0.70/85%(17/20) 2.10/100%(20/20) |
説 明 | 新型コロナウイルスは、βコロナウイルスに分類されるコロナウイルスである。新型コロナウイルス肺炎は急性呼吸器感染症の1つであり、有症状の患者からの感染が主であるが、無症状の感染者からも感染する可能性がある。現在の疫学調査に基づくと、潜伏期間は1~14日で、ほとんどは3~7日である。主な症状は、発熱、乾いた咳、倦怠感などである。鼻づまり、鼻水、喉の痛み、筋肉痛、下痢などの症状も出ることがある。 COVID-19における検査については、現在、核酸検出検査(リアルタイムRT-PCR等)、抗原検査(定性、定量)が実施されている。いずれの検査でも病原体が検出された場合、検体採取時点における感染が確定される。 インフルエンザウイルスは、ウイルス表面の糖タンパク(ヘマグルチニンとノイラミニダーゼ)の種類・組み合わせにより多くの型が存在するが、A型、B型、C型に大別される。大きな流行を起こすのはA型とB型で、通常この2種類がインフルエンザの原因となる。通常、感染してから1~3日の潜伏期間を経て発症する。主な症状は突然の発熱・のどの痛み・頭痛・筋肉痛・倦怠感などであり、発熱は2~4日間続く。 本品は、鼻咽頭ぬぐい液又は鼻腔ぬぐい液中のSARS-CoV-2抗原、A型インフルエンザウイルス抗原及びB型インフルエンザウイルス抗原を免疫クロマト法により定性的に検出する試薬である。特別な機器、技術を必要とすることなく、簡便かつ迅速に検査することができる。本品の検査結果はSARS-CoV-2、A型インフルエンザウイルス及びB型インフルエンザウイルス感染の診断の補助において有用であると考えられる。 |
留意事項 | 第1款 検体検査実施料 D012 感染症免疫学的検査 (54)SARS-CoV-2・インフルエンザウイルス抗原同時検出(定性) - ア.SARS-CoV-2・インフルエンザウイルス抗原同時検出(定性)は、当該検査キットが薬事承認された際の検体採取方法で採取された検体を用いて、SARS-CoV-2 抗原及びインフルエンザウイルス抗原の検出を目的として薬事承認又は認証を得ているものにより、COVID-19の患者であることが疑われる者に対しCOVID-19の診断を目的として行った場合に限り、「44」単純ヘルペスウイルス抗原定性(角膜)の所定点数2回分を合算した点数を準用して算定する。ただし、感染症の発生の状況、動向及び原因を明らかにするための積極的疫学調査を目的として実施した場合は算定できない。 - - イ.COVID-19の患者であることが疑われる者に対し、診断を目的として本検査を実施した場合は、診断の確定までの間に、上記のように合算した点数を1回に限り算定する。ただし、発症後、本検査の結果が陰性であったものの、COVID-19以外の診断がつかない場合は、上記のように合算した点数をさらに1回に限り算定できる。なお、本検査が必要と判断した医学的根拠を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。 - - - ウ.SARS-CoV-2・インフルエンザウイルス抗原同時検出(定性)を実施した場合、本区分「22」のインフルエンザウイルス抗原定性、SARS-CoV-2抗原検出(定性)及びSARS-CoV-2抗原検出(定量)については、別に算定できない。 |
参考資料 | 1) 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き(第8.1版) 2) 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)病原体検査の指針(第5.1版) |
製品関連URL | https://ivd.mbl.co.jp/diagnostics/products/infection/GLINE-SARS-CoV-2_Flu.html |
文責:株式会社医学生物学研究所/監修:日本臨床検査医学会臨床検査点数委員会 |
令和 4年 10月より保険適用 | 区分:E3(既存) ミスマッチ修復タンパク免疫染色(免疫抗体法)病理組織標本作製 |
区分:E3(既存)ミスマッチ修復タンパク免疫染色(免疫抗体法)病理組織標本作製 ベンタナOptiView MLH1(M1)ベンタナOptiView PMS2(A16-4)ベンタナOptiView MSH2(G219-1129)ベンタナOptiView MSH6(SP93) |
保険点数 | 2,700点 |
製品名 | ベンタナOptiView MLH1(M1) ベンタナOptiView PMS2(A16-4) ベンタナOptiView MSH2(G219-1129) ベンタナOptiView MSH6(SP93) |
製造販売元 | ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社 |
使用目的 | がん組織中のMLH1 タンパクの検出 がん組織中のPMS2 タンパクの検出 がん組織中のMSH2 タンパクの検出 がん組織中のMSH6 タンパクの検出 -ペムブロリズマブ(遺伝子組換え)の固形癌患者への適応を判定するための補助 -大腸癌におけるリンチ症候群の診断の補助 -大腸癌における化学療法の選択の補助 |
測定方法 | 免疫組織化学染色(免疫抗体法) |
検 体 | ホルマリン固定パラフィン包埋切片 |
有 用 性 | 本品は免疫組織化学染色法(IHC法)により4種類のMMRタンパクの発現状態を評価し、その結果を組み合わせてミスマッチ修復機能の欠損を判定する検査である。IHC検査は多くの医療機関での実施が可能であるため、従来の検査法に比べて短期間で結果を得ることが可能となる。また、本品を大腸癌におけるリンチ症候群の診断補助に用いた場合に、変異のあるMMR遺伝子を推定することができることから、結果によってはBRAF V600E検査を省略することが可能。 |
測定原理 | 本品は、リンカーHQ(ブリッジ試薬)を使用した免疫組織化学染色法により、がん組織中のMLH1、PMS2、MSH2、MSH6タンパクをそれぞれ検出する。スライド標本上の抗原に一次抗体を反応させると、切片に存在する対象抗原と結合。次に検出試薬であるベンタナOptiView DABユニバーサルキットのヒドロキシキノキサリン標識リンカー-HQ、次にペルオキシダーゼ標識マルチマー-HRPを反応させると、スライドガラス上に対象抗原-一次抗体-リンカー-HQ-マルチマー-HRP結合物が形成される。(PMS2については、この結合物に対して、ベンタナOptiView増感試薬の増感用タイラマイド-HQ及び増感用H2O2試薬を反応後、増感用マルチマー-HRPを反応させるステップが追加となる。)この結合物に対して、DAB試薬+H2O2試薬及びCOPPER試薬を添加すると、酵素反応により、切片に存在する対象抗原が茶褐色に染色される。茶褐色に可視化された抗原部位を光学顕微鏡で観察し、MLH1、PMS2、MSH2、MSH6タンパク発現の保持/消失をそれぞれ判定する。 |
説 明 | 「大腸がん診療における遺伝子関連検査等のガイダンス(第4版)」及び「成人・小児進行固形がんにおける臓器横断的ゲノム診療のガイドライン(第2版)」では、ミスマッチ修復機能欠損(dMMR)判定検査について以下のとおり記載されており、本邦におけるミスマッチ修復タンパク判定検査の臨床的意義が確立されている。 - 切除不能進行再発大腸がん患者に対し、免疫チェックポイント阻害薬の適応判定を目的として、投与前にdMMR判定検査を強く推奨する - 切除可能進行再発大腸がん患者に対し、再発リスクに応じた治療選択を目的として、補助化学療法開始前にdMMR判定検査を推奨する - 大腸がん患者に対し、リンチ症候群のスクリーニングを目的として、dMMR判定検査を強く推奨する- 標準的な薬物療法を実施中、または標準的な治療が困難な固形がん患者に対して、抗PD-1/PD-L1抗体薬の適応を判断するためにdMMR判定検査を強く推奨する本品はミスマッチ修復機能欠損の判定、ならびに大腸癌患者におけるリンチ症候群と散発性大腸癌の鑑別を行うことが可能。更に、国内臨床性能試験の結果から、既存のペムブロリズマブのコンパニオン診断薬(マイクロサテライト不安定性検出キット)との同等性が示されている。 |
留意事項 | ミスマッチ修復タンパク免疫染色(免疫抗体法)病理組織標本作製は、病理組織標本を作製するにあたり免疫染色を行った場合に、次に掲げる場合において、患者1人につき1回に限り、本区分の所定点数を準用して算定できる。ただし、次に掲げるいずれか1つの目的で当該検査を実施した後に、別の目的で当該検査を実施した場合にあっても、別に1回に限り算定できることとし、同一の目的において区分番号「D004-2」に掲げる固形癌におけるマイクロサテライト不安定性検査若しくはリンチ症候群におけるマイクロサテライト不安定性検査を併せて実施した場合は、主たるもののみ算定する。 なお、いずれか1つの目的で当該検査を実施した後に、別の目的で当該検査を実施する場合は、診療報酬明細書の摘要欄にその理由を詳細に記載すること。 ア.抗PD-1抗体抗悪性腫瘍剤の固形癌患者への適応を判定するための補助に用いる場合イ.大腸癌におけるリンチ症候群の診断の補助に用いる場合ウ.大腸癌における抗悪性腫瘍剤による治療法の選択の補助に用いる場合※第2章 第3部 第1節 第1款 D004-2には次の留意事項が記載されている。 早期大腸癌におけるリンチ症候群の除外を目的として、BRAF遺伝子検査を実施した場合にあっては、ミスマッチ修復タンパク免疫染色(免疫抗体法)病理組織標本作製を実施した年月日を、診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。 |
参考資料 | 1) Wong HI, Christie M, Gately L, et al. Mismatch repair deficiency assessment by immunohistochemistry: for Lynch syndrome screening and beyond. Future Oncol 2018; 14(26): 2725-39. 2) 大腸がん診療における遺伝子関連検査等のガイダンス(第4版). 日本臨床腫瘍学会, 東京: 金原出版; 2019. 3) 成人・小児進行固形がんにおける臓器横断的ゲノム診療のガイドライン(第2版). 日本癌治療学会, 日本臨床腫瘍学会, 東京: 金原出版; 2019. |
製品関連URL | https://dianews.roche.com/IVD-MMR.html |
文責:ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社 / 監修:日本臨床検査医学会臨床検査点数委員会 |
令和 4年 10月25日より保険適用 | D023 微生物核酸同定・定量検査 区分:E1(既存) SARS-CoV-2(新型コロナウイルス)核酸検出 |
D023 微生物核酸同定・定量検査 区分:E1(既存) SARS-CoV-2(新型コロナウイルス)核酸検出 コバスLiat SARS-CoV-2 |
保険点数 | 700点 |
製品名 | コバスLiat SARS-CoV-2 |
製造販売元 | ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社 |
使用目的 | 生体試料中のSARS-CoV-2 RNAの検出(SARS-CoV-2感染の診断補助) 重要な基本的注意 - 本品の判定が陰性であっても、SARS-CoV-2感染を否定するものではありません。 - 診断は本品による検査結果のみで行わず、厚生労働省より公表されている最新情報を参照し、臨床症状も含め総合的に判断してください。 - 検体採取及び取扱いについては、必要なバイオハザード対策を講じてください。 - 検査に用いる検体については、厚生労働省より公表されている「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)病原体検査の指針」を参照してください。 - 鼻腔ぬぐい液を検体とした場合、適切な検体採取が行われないと正しい結果が得られない可能性があるため、【操作上の注意】をよく読み、1本のスワブで必ず両鼻腔から採取してください。 |
測定方法 | リアルタイムPCR法 |
説 明 | 本品はリアルタイムPCR法により生体試料中のSARS-CoV-2 RNAを検出します。アッセイに必要な全ての試薬がプレパックされたアッセイチューブに検体を分注し、コバスLiatアナライザーにセットすると、約20分で高感度なPCR検査の結果が得られることから、COVID-19の診断補助に有用であると言えます。 最小検出感度 米国の患者から分離された培養ウイルス(USA-WA1/2020)を段階希釈して多重測定を実施した結果、Hit rate(陽性検出数/有効測定数×100%)が95%以上となる最小検出感度0.012 TCID50/mL、12copies/mL、Probit解析から算出されたHit rate 95%となる最小検出感度TCID50/mL、10 copies/mLでした。 臨床性能試験の概要 COVID-19(新型コロナウイルス感染症)が疑われる患者又は呼吸器感染の兆候・症状のある患者から採取した鼻咽頭ぬぐい液230検体を本品及び既承認品(リアルタイムPCR法)で測定し、一致率を算出したところ、陽性一致率96.1%(73/76)、陰性一致率96.8%(149/154)、全体一致率96.5%(222/230)でした。 |
留意事項 | SARS-CoV-2核酸検出は、検査の委託の有無にかかわらず、本区分の「10」HPV核酸検出の所定点数2回分を合算した点数を準用して算定する。なお、採取した検体を、国立感染症研究所が作成した「感染性物質の輸送規則に関するガイダンス2013-2014版」に記載されたカテゴリーBの感染性物質の規定に従って、検体採取を行った保険医療機関以外の施設へ輸送し検査を委託により実施した場合は、検査を実施した施設名を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。 本検査は、国立感染症研究所が作成した「病原体検出マニュアル2019-nCoV」に記載されたもの若しくはそれに準じたもの又は体外診断用医薬品のうち、使用目的又は効果として、SARS-CoV-2の検出(COVID-19の診断又は診断の補助)を目的として薬事承認又は認証を得ているものにより、COVID-19の患者であることが疑われる者に対しCOVID-19の診断を目的として行った場合又はCOVID-19の治療を目的として入院している者に対し退院可能かどうかの判断を目的として実施した場合に限り算定できる。ただし、感染症の発生の状況、動向及び原因を明らかにするための積極的疫学調査を目的として実施した場合は算定できない。なお、検査に用いる検体については、厚生労働省の定める新型コロナウイルス感染症の検査に係る指針を参照すること。 COVID-19の患者であることが疑われる者に対し、診断を目的として本検査を実施した場合は、診断の確定までの間に、上記のように合算した点数を1回に限り算定する。ただし、発症後、本検査の結果が陰性であったものの、COVID-19以外の診断がつかず、本検査を再度実施した場合は、上記のように合算した点数をさらに1回に限り算定できる。なお、本検査が必要と判断した医学的根拠を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。 COVID-19の治療を目的として入院している者に対し、退院可能かどうかの判断を目的として実施した場合は、「感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律における新型コロナウイルス感染症患者の退院及び就業制限の取扱いについて(一部改正)」(令和3年2月25日健感発0225第1号)の「第1退院に関する基準」に基づいて実施した場合に限り、1回の検査につき上記のように合算した点数を算定する。なお、検査を実施した日時及びその結果を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。 本検査を算定するに当たっては、本区分の「10」の「注」に定める規定は適用しない。 |
文責:ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社 / 監修:日本臨床検査医学会臨床検査点数委員会 |