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- ケンシンには健康の「健」の字と検査の「検」の字を使う場合があるように思いますが、これは何か意味があるのでしょうか?
どの「ケン」使うか、はっきりした定義はありませんが、意識して使い分けている場合と、そうでない場合が見られます。
一般的に「健」を使用する場合は、正式には健康診断、健康診査と呼ばれ、病気の予防・早期発見のために医師が行う診断のことです。この場合、現在の健康状態をスクリーニング的に調べ、結果によっては精密検査、再検査、適切な医療機
関を紹介するとか、病気の発見と治療を行います。さらに、将来かかりそうな危険性の高い病気について予測し、発症させないための生活改善を行い、健康増進に役立たせることを目的としています。予防医学的には病気にならないための一次予防といわれ、健康教育の場と考えてください。職場での健康診断のほか、学校保健法による健康診断、母子保健法による乳児健康診査、妊婦健診などが「健」の字です。法的な健診でなくても、人間ドックのように任意に受ける場合にも「健」を使います。
それに対して「検」を用いる場合は、ある特定の病気にかかっているかどうかを検査し、診査することです。予防医学的には二次予防といわれ、特定の病気の早期発見、早期治療を目的としています。目標となる疾患、臓器はがんのことが多
く、たとえば胃がん検診、乳がん検診というように使いますが、がん以外には結核検診などがあります。