「便潜血反応」の検査について[ラボ NO.432(2015.1.発行)より] | 日本臨床検査専門医会|臨床検査医になるために
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「便潜血反応」の検査について[ラボ NO.432(2015.1.発行)より]

便潜血反応とはどんな検査ですか?

便潜血反応とはどんな検査ですか?

ヒトヘモグロビンに対する特異抗体を用いて、便表面の血液を検出します。
50mL以上の消化管出血があると、便の肉眼的観察で消化管出血を疑うことができます。便潜血反応は、肉眼的に観察できない微量の消化管出血をスクリーニングする検査です。大腸癌は直腸やS状結腸に多く、便の表面の一部に血液が付着することがよくあります。上部消化管(胃など)からの出血では血液が便塊に混ざりこみ、また、ヘモグロビンが胃や腸で変化してしまうため、この検査は大腸癌の検診に使われています。
病変があっても1日法では検出されない可能性があり、2日間連続で採便する2日法が推奨されています。
この検査は、ヒト以外のヘモグロビンとは反応しないので、食事や薬剤の影響は少なく、直前の食事調整は必要ありません。

どうやって採便すればいいですか?

どうやって採便すればいいですか?

和式トイレの場合は、便器後方にトイレットペーパーを敷き、その上に排便します。洋式トイレの場合は、通常とは逆方向に(蓋に向かって)座り、同様にトイレットペーパーを敷きます。トイレの洗浄水に添加されている消臭・消毒液が便に付着すると、正確な検査結果が出ませんので、洗浄水が便に付着しないように気を付けましょう。
血液が付着しているのは便表面の一部だけのことが多いので、採便器で、表面を広く、まんべんなくこすります。先端の溝が埋まるくらい取りましょう。少なすぎても多すぎても、正確な検査結果になりません。室温(15-20度)ではヘモグロビンが変性していくので、採便から3日以内に提出しましょう。冷暗所での保存が望まれます。
検査の精度・正確さは、採便方法に左右されます。説明書をよく読んで採便してください。

陽性といわれました。どうすればよいですか?

陽性といわれました。どうすればよいですか?

便潜血反応が陽性となって精密検査を受けた方の約10%に、大腸癌が発見されたとの報告があります。そのうち、早期癌が約6%、進行癌が約4%でした。良性の腺腫が最も多く、約40%といわれています。
2日とも陰性の場合は、翌年の検診を受けましょう。1日でも陽性の場合は、全大腸内視鏡検査をおすすめします。大腸内視鏡検査で異常がなかった場合は、主治医の先生と相談の上、上部消化管検査(食道や胃)の検査を受けることも必要でしょう。

●日本臨床検査専門医会:種々の検査を通して診断や治療に役立つ検査結果と関連する情報を臨床医に提供する臨床検査医の職能団体です。