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便に微量の血液が混ざっていないかを調べる検査です。便が病変部をこすると、わずかに出血し便に血液が混じります。この肉眼では見えない微量の血液(具体的には赤血球に含まれるヘモグロビン)を検出する検査です。原理的には、口から肛門にいたる消化管での出血の有無がわかりますが、主に大腸がんのスクリーニング検査として使われています。
次の手順で便を採取します。
①専用の紙の上に便を排泄します。
②専用の器具(採便棒)を使って便の表面をまんべんなくこすりとります。
③保存液の入った容器に、採取した便を入れます。
④異なる日にちで2回便をとりますので、2本の採便容器を提出することになります。
①便の表面の場所によっては血液がついていたりついていなかったりしますので、便の表面のいろいろな箇所をこすりとることが大事です。
②なお採便棒についた便の量が多すぎると、病気がなくても「便潜血陽性」となることがありますので、多量の便を容器に押し込めないでください。
③採便容器を検査窓口に提出するまでに数日かかる場合は採便容器のまま冷蔵(2-10°C)で保存します。
出血の量が少量であれば、1回の検査だけでは便潜血が検出できないことがあります。そのため、2日間に分けて検査をするほうが、便潜血を効果的に調べることができます。
口から肛門に至る消化管における出血をみる検査ですので、便潜血検査陽性であれば出血を起こすような病気(炎症、潰瘍、ポリープ、がん、痔など)の存在が疑われます。ただし、この検査は出血の有無を調べるだけですので、どんな病気があるかまではわかりません。
ほとんどの場合は痔からの出血で便潜血検査が陽性となるようです。しかし、中にはポリープやがんが存在していることもあるので、内視鏡で大腸を調べます。また、バリウムを大腸の中に注入してレントゲン検査を行う場合もあります。
また、Rh陰性の女性がRh陽性の胎児を妊娠した場合には、胎児・新生児に重篤な合併症(新生児溶血性疾患;核黄疸)を引き起こす可能性がありますので、血液型検査を行うことはきわめて重要です。
筆者より メッセージ |
便潜血検査を定期的に受けることで大腸がんによる死亡率が減ることが科学的に証明されています。 便をとるのは少々面倒くさいですが、ぜひ積極的に便潜血検査を受けてください。 |
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筆者より メッセージ |
便潜血検査を定期的に受けることで大腸がんによる死亡率が減ることが科学的に証明されています。 便をとるのは少々面倒くさいですが、ぜひ積極的に便潜血検査を受けてください。 |
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