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新規保険収載検査

D012 感染症免疫学的検査 区分:E1(既存) SARS-CoV-2(新型コロナウイルス)抗原検出(定性) GLINE-2019-nCoV Agキット

令和 4年 2月10日より保険適用 D012 感染症免疫学的検査 区分:E1(既存)
SARS-CoV-2(新型コロナウイルス)抗原検出(定性)
D012 感染症免疫学的検査 区分:E1(既存) SARS-CoV-2(新型コロナウイルス)抗原検出(定性)
GLINE-2019-nCoV Agキット
保険点数 300点
製品名 GLINE-2019-nCoV Agキット
製造販売元 株式会社医学生物学研究所
使用目的 鼻咽頭ぬぐい液又は鼻腔ぬぐい液中のSARS-CoV-2抗原の検出(SARS-CoV-2感染の診断補助)
測定方法 免疫クロマト法
検 体 鼻咽頭ぬぐい液又は鼻腔ぬぐい液
有 用 性 臨床保存検体(生理食塩水に懸濁された鼻咽頭ぬぐい液)を用いて既承認品との相関性試験を実施した。
A社既承認品(抗原検査法(簡易キット))との相関性試験
陽性一致率:93.3%(14例/15例)
陰性一致率:100% (60例/60例)
B社既承認品(抗原検査法(簡易キット))との相関性試験
陽性一致率:100% (11例/11例)
陰性一致率:95.3%(61例/64例)
不活化SARS-CoV-2ウイルスを陰性鼻咽頭ぬぐい液もしくは陰性鼻腔ぬぐい液に添加した陽性検体(各20検体)及びウイルス未添加の陰性検体(20検体)を用いて、既承認品との陽性率を比較した。
陰性鼻咽頭ぬぐい液への不活化ウイルス添加試験
ウイルス量(TCID50/mL)/陽性率
本品 0/0%(0/20)2,500/25%(5/20)5,000/90%(18/20)10,000/100%(20/20)
A社既承認品 0/0%(0/20)2,500/20%(4/20)5,000/70%(14/20)10,000/95%(19/20)
B社既承認品 0/0%(0/20)2,500/0%(0/20)5,000/0%(0/20)10,000/0%(0/20)
陰性鼻腔ぬぐい液への不活化ウイルス添加試験
ウイルス量(TCID50/mL)/陽性率
本品 0/0%(0/20)2,500/0%(0/20)5,000/50%(10/20)10,000/90%(18/20)
A社既承認品 0/0%(0/20)2,500/15%(3/20)5,000/80%(16/20)10,000/100%(20/20)
B社既承認品 0/0%(0/20)2,500/0%(0/20)5,000/0%(0/20)10,000/0%(0/20)
説 明 新型コロナウイルスは、βコロナウイルスに分類されるコロナウイルスである。新型コロナウイルス肺炎は急性呼吸器感染症の1つであり、有症状の患者からの感染が主であるが、無症状の感染者からも感染する可能性がある。現在の疫学調査に基づくと、潜伏期間は1~14日で、ほとんどは3~7日である。主な症状は、発熱、乾いた咳、倦怠感などである。鼻づまり、鼻水、喉の痛み、筋肉痛、下痢などの症状も出ることがある。
COVID-19における検査については、現在、核酸検出検査(リアルタイムRT-PCR等)、抗原検査(定性、定量)が実施されている。いずれの検査でも病原体が検出された場合、検体採取時点における感染が確定される。
本品は、鼻咽頭ぬぐい液又は鼻腔ぬぐい液中のSARS-CoV-2抗原を免疫クロマト法により定性的に検出する試薬である。特別な機器、技術を必要とすることなく、簡便かつ迅速に検査することができる。本品の検査結果はSARS-CoV-2感染の診断の補助において有用であると考えられる。
留意事項 第1款 検体検査実施料 D012 感染症免疫学的検査
(22) SARS-CoV-2(新型コロナウイルスをいう。以下同じ。)抗原検出(定性・定量)
ア SARS-CoV-2抗原検出(定性)は、当該検査キットが薬事承認された際の検体採取方法で採取された検体を用いて、SARS-CoV-2抗原の検出(COVID-19(新型コロナウイルス感染症をいう。以下同じ。)の診断又は診断の補助)を目的として薬事承認又は認証を得ているものにより、COVID-19の患者であることが疑われる者に対しCOVID-19の診断を目的として行った場合に限り、「25」マイコプラズマ抗原定性(免疫クロマト法)の所定点数2回分を合算した点数を準用して算定する。ただし、感染症の発生の状況、動向及び原因を明らかにするための積極的疫学調査を目的として実施した場合は算定できない。
COVID-19の患者であることが疑われる者に対し、診断を目的として本検査を実施した場合は、診断の確定までの間に、上記のように合算した点数を1回に限り算定する。
ただし、発症後、本検査の結果が陰性であったものの、COVID-19以外の診断がつかない場合は、上記のように合算した点数をさらに1回に限り算定できる。なお、本検査が必要と判断した医学的根拠を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること
なお、SARS-CoV-2抗原検出(定性)を実施した場合、SARS-CoV-2抗原検出(定量)については、別に算定できない。
参考資料 1) 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)診療の手引き(第 7.0 版)
2) 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)病原体検査の指針(第4.1版)
製品関連URL https://www.mbl.co.jp/products/ivd/GLINE-2019-nCoV_Ag_Kit.html
文責:株式会社医学生物学研究所/監修:日本臨床検査医学会臨床検査点数委員会

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