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平成 29 年 7 月より保険適用 | D006-2 区分:E3(改良項目) |
EGFR 遺伝子検査(血漿) |
保険点数 | 2,100点 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
製品名 | コバス®EGFR 変異検出キット v2.0 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
製造販売元 | ロシュ・ダイアグノスティックス株式会社 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
主な対象 | 非小細胞肺がんの患者 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
主な測定目的 | 癌組織又は血漿から抽出したゲノム DNA 中の EGFR 遺伝子変異(T790M)の検出(オシメルチニブメシル酸塩の非小細胞肺癌患者への適応を判定するための補助に用いる) | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
測定方法 | リアルタイム PCR 法 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
検 体 | 血 漿 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
血漿検体を用いた場合の最小検出感度 |
EGFR 遺伝子変異を有する細胞株由来 DNA を断片化し,健常者血漿に添加した試料を用い,7 種類の EGFR 変異型について連続段階希釈した DNA 濃度の異なるパネルを本品 3 ロットを用いて 24 重測定し,Hit Rate が 95%以上を示す最小 DNA 濃度を検討したところ下表のとおりの結果が得られた。
※約 220 bp に断片化、バックグラウンドとして野生型 DNA を約 100,000 コピー/mL 含む。 |
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臨床性能試験成績 |
オシメルチニブの第Ⅱ相国際共同試験 D5160C00002 試験(AURA2)にリクルートされたNSCLC 患者検体を用い,得られた結果を表 1 に示した。本品との比較には,コバス EGFR 変異検出キット(以下, v1.0)と Next Generation Sequencing(NGS 法; 次世代シークエンサー「MiSeq」(イルミナ社))を用いた。組織検体と血漿検体との全体一致率は,65.9%であったが,血漿検体を用いて NGS 法と比較検討すると,良好な相関を示した(表 2)。
※ 1 血漿・変異陰性,FFPE 組織・変異陽性となった 92 例中 87 例は NGS(血漿)による測定を行い,79 例はNGS 法でも変異陰性であることが確認され,本法(血漿)の結果と一致した。NGS 法と結果が乖離した 8 例中 6 例は,本法の最小検出感度未満であった。この結果より,腫瘍由来 DNA が血漿中にじゅうぶんに漏出していないことが乖離の原因として考えられた。 ※ 2 血漿・変異陽性,FFPE 組織・変異陰性となった 22 例中 21 例は NGS 法(血漿)による測定を行い,18 例はNGS 法でも変異陽性であることが確認され,本法(血漿)の結果と一致した。NGS 法と結果が乖離した 3 例は, NGS 法のカットオフ値未満であったが,血漿中にわずかに T790M 変異を有する cfDNA が存在していた。従って,腫瘍組織の不均一性により,測定に用いた標本組織中に含まれる変異遺伝子の割合が低く検出感度未満であったことが乖離の原因として考えられた。 ・ 表2 血漿検体を用いた本品と NGS 法の EGFR T790M 変異における一致率
本検討による乖離は,測定法間の検出感度の差に起因すると考えられた。 |
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血漿検査の位置づけ |
血漿検査は、低侵襲であり、「組織採取可能な標的病変がない」「再生検のリスクが高い」、などの理由により、組織検査を実施できない患者に対しても検査の機会を与えることが可能になる点において必要とされてきた。しかしながら,血漿検査には limitation も存在している。アストラゼネカ社が実施したオシメルチニブの第Ⅱ相国際共同試験D5160C00002 試験(AURA2)において、血漿検査により T790M 変異陰性例においても組織検査により T790M変異陽性を示した症例が約 50.8%(92 例/181 例)含まれていた(表 1)。 これら血漿検査 T790M 変異陰性例の血漿検体を NGS 法により解析してみると、ほとんどの症例で T790M 変異陰性であったため、本品による血漿検査は分析学的には正しいことが示唆され、組織検査との乖離結果は、血中に測定にじゅうぶんな DNA が存在していないためであったことが原因であると考えられた。なお、本検査のフローは、日本肺癌学会が発出している「肺癌患者における EGFR 遺伝子変異検査の手引き 第 3.05 版」に、「再生検の可能性について再検討し、病勢の進行等によって組織採取が可能になった時点においては、組織検体を用いて T790M 変異の有無を検査、確認することが推奨される。」と記載されている。 |
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PDF版ダウンロード | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
製品関連URL | http://roche-ivd.jp/products/md/ffpe.html | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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